2017年度発売された新しい車には自動ブレーキが装着されている事が多い。しかしながら気になるのがこの自動ブレーキシステムは車高やメーカー指定以外のタイヤに変更する事で働いてくれるのかどうか気になる所。せっかく買った新車をオーナーオリジナルに仕上げたいのに何もできないのでしょうか。
車高やタイヤを変更すると自動ブレーキが働かない?
自動車メーカー側(取扱説明書に改造してはいけないと明記している)は純正部品以外で自動車を改造したりメーカー指定以外のタイヤに変更すると自動ブレーキを含める予防安全機能に異常やトラブルの原因となる可能性があると明記されている。
トヨタC-HR取扱説明書より。説明書には改造に関する注意書きが26箇所もありシステム異常やご動作の原因になると説明。
https://toyota.jp/pages/contents/c-hr/001_p_001/pdf/spec/c-hr_201612.pdf
純正のままでも自動ブレーキが働かないケース
純正のままでも自動ブレーキが働かないケースが幾つかあり説明を読むとレーダーとカメラセンサーの有効範囲に入らないと自動ブレーキは正しく働かないと説明している。
荷台が空のトラックやトレーラー。
ロードクリアランスの高い自動車や重機。
前を走行する自動車と中心がずれ運転している場合。
何らかの理由で極端な前のめり姿勢、後ろのめり姿勢の場合。例えばトランクや後部座席に重たい荷物を積んでいる時は後ろのメリになりやすい。
その他にも純正の状態でも自動ブレーキが働かない事例が多数。トヨタC-HR取扱説明書191ページより。
- 悪天候
- 排気などからの白い煙
- トンネルの出入り口
- 西日などの強い太陽光
- 朝夕の薄暗い時間帯
- エンジン始動直後数秒
- 右左折中と右左折後数秒
- カーブを曲がっている時、曲がり終えた時数秒
- 車がスリップした時
- ホイールアライメントがずれてしまっている
- ワイパーブレードがカメラセンサーにかぶっている時
- ふらつき運転
- 過度な速度で走行
- 坂道
車高を下げるのは保安基準内なら大丈夫?
国土交通省が示している保安基準範囲なら車高を下げても自動ブレーキが作動しなくなる事はなさそうです。
ただ余りにも硬い(乗心地がよくない)サスペンションキットの取り付けは振動によるアシスト機能の誤動作があるかもしれない。
http://www.mlit.go.jp/jidosha/kijyun/saimokukokuji/saikoku_085_00.pdf
保安基準第85条(ロ)より「ロードクリアランスは最低9cm以上である事」
逆に車高を高くするリフトアップに関しても写真の様に極端に高くするとレーダーやカメラセンサーが前を走る自動車の範囲を超えてしまうので自動ブレーキは働かない可能性が高いですが2cm~3cm程度車高を上げるのは問題ないと思います。
TEINと言う社外品ダンパーキットを取り扱うメーカーが車高を下げて自動ブレーキが働くのかテストしている。
トヨタノアのロードクリアランスを保安基準一杯の90mmに設定しても自動ブレーキは問題なく作動。
前のめりの姿勢に設定しても自動ブレーキは問題なかったが極端な後ろのめり姿勢はセンサー検知が遅れるとの事。
タイヤもメーカー指定以外自動ブレーキは効かない?
交換するアルミホイールはメーカー指定サイズならタイヤは予算に見合った国産タイヤを装着してもホイールとタイヤ重量は然程変わらないので自動ブレーキの心配は無いと思います。
同じ車種が増えると何処かオーナーオリジナルのアイテムが欲しくなる。
ホイールのインチアップは止めたほうが良い
ホイールのインチアップは車速が正しく計測できなくなる恐れがあり自動ブレーキ応答やクルーズコントロールに影響が懸念されます。
またホイールのインチアップはホイール本体の重量が増えブレーキスペックそのものが低下するので自動ブレーキ云々の問題では無く危険。
インチアップすると見た目はスタイリッシュだがタイヤの扁平率が小さくなり振動が増えるので各種アシスト機能のご動作も懸念されます。
社外品を使うとメーカー保証外
純正部品またはメーカーが発売している部品以外のパーツを自動車に取り付けると新車購入時に付いている「自動車本体の保証」が保証外となる恐れがあるのでご注意下さい。変更したい箇所があれば購入先ディーラーに相談してからお願い致します。
例えばアルミホイールやサスペンションキットを交換するとステアリングやブレーキ等足回り全体的に保証外になる恐れがある。