エンジンブレーキ
車やバイクなどは燃料を送ることでエンジン内部で圧縮・燃焼を行うことでエネルギーに変換しタイヤを回して走ります、走行中にアクセル(スロットルオフ)を離すと燃料が送られなくなりエンジンは運動を止めようとします。エンジンが運動を止めようとする抵抗(フリクション)がタイヤも止めようとする働きをします。これを一般的にエンジンブレーキと言い、エンジンの回転数が高ければ高いほどアクセルを離した時の抵抗は大きくなります。
ATやCVT車もDレンジ(ハイギア)でアクセルをオフにすると僅かですがエンジンブレーキは掛かりますが、MT車と同様ハイギアの状態では大きな制動力を得られないので、急な下り坂ではシフトダウンを行い高いエンジン回転数にした状態でアクセルをOFFにして制動力(エンジンブレーキ)を発生させる作業が必要になります。
エンジンブレーキの使い方 間違えると車を壊す恐れがあるのでお読みください
エンジンブレーキはフットブレーキに負荷「ブレーキパッド・シュー・ロータの摩耗も軽減し消耗品の節約に繋がる&フェードとベーパーロックを防ぐ事に繋がる」を掛けず制動力を発生する且つ燃料カットするので燃費にも貢献するので良いこと尽くしなのだが
速度が出すぎている時にシフトダウンするとエンジンブロー(致命的な故障)する可能性があります。
加速時のエンジンを回しすぎてレッドゾーンに入ってしまうのはレブリミッター(エンジン回転数をそれ以上回らないように保護する機能)でブローに繋がる恐れは少ないですが、シフトダウンによるレッドゾーンはリミッター制御できないのでエンジンを壊してしまう確率が大幅に高まります。
なので、長い急な下り坂で特に70キロ以上速度が出てしまった場合は、一旦フットブレーキで時速40キロ位まで落としてからシフトダウン「Bレンジ・L2レンジ・2速」するようにしてください。
高速道路などでの緩やかな下り坂は100キロ前後であれば特に気にしなくてもいいですが、シフトダウンするギアはSレンジまたは3速(4速)を使うと良いでしょう。
補足、EV&e-Powerはエンジンの抵抗を使わない(回生ブレーキがエンジンブレーキに該当する)のでこれに該当しません。
長い下り坂でエンジンブレーキを使うギア数の目安
AT車の場合はBレンジまたはL2レンジ(Lレンジ)レンジがシフトダウンの目安ですが、マニュアルモード付きCVT車やマツダ車の場合は6速ATなのでMT車同様目安的には3速または2速を使うことが多いと思います。
EV車の場合は(e-Power含む)、回生ブレーキがエンジンブレーキに相当するのでECOモードで走ることで強い回生ブレーキによるエンジンブレーキと同じ制動力を得ることができます。
下り坂ではアクセルは使わない DレンジかBレンジで操作しフットブレーキは補助で使う
下り坂ではエンジンブレーキを使う必要があるのですが、速度が遅くなりすぎたときの対処としてはアクセルをONでは無くDレンジ(マニュアル車なら1ギアシフトアップ)に切り替えて加速するようにすると良いでしょう。
動画に長い下り坂を無段変速機トランスミッションのヤリスで走っている様子を撮影しています。シフトダウン・シフトアップを繰り返してフットブレーキは補助で使う様にして運転しているのでなにか参考になれば幸いです。
エンジンブレーキを使う場合のセレクトレバー説明
ATセレクトレバーのギアポジションはだいたい同じですが、プリウスと二代目アクアは少し変わっているので一応ご確認頂くと良いかもしれません。
またハンドルの下にパドルシフトなるものがあれば、左側を手前に握るようにする事で自動的にシフトダウン(アクセルオフでエンジンブレーキを発生させます)してくれますので使ってみてください。
トヨタ車
プリウスと二代目アクアは左に移動して下にシフトチェンジすることでBレンジに切り替わりエンジンブレーキを発生させる事ができます。
写真は二代目アクアのセレクトレバー
写真は50プリウスのセレクトレバー。30プリウスも同じ。
ホンダ車
ホンダ車はSレンジがエンジンブレーキギア数です。
ステップワゴンは右側にシフトレバーを移動して、手前に引くとシフトダウンでエンジンブレーキを掛ける事ができます。シフトインジケーターはタコメーターの所で確認する事ができます。
パドルシフトがハンドルに装着されている場合は左のパドルを手前に引く事でシフトダウンしてエンジンブレーキを発生させる事ができます。
マツダ車
マツダのセレクトレバーはシーケンシャル風で、ATレバーを右に移動してマニュアルモードに切り替えて前に押すとシフトダウンします。ギア数はメーターのインジケーターを確認します。
ダイハツ・スバル・トヨタの軽自動車
ダイハツ系列のAT車はBレンジですが2代目キャンバスやタントはSレンジも軽めのエンジンブレーキを発生させる事ができます。きつい下り高はBレンジを使います。
三菱・日産車
三菱と日産のAT車はLレンジ
エクストレイルもLレンジを使いますので概ね日産車はエンジンブレーキを得るにはLレンジのみになる。
e-Power車はBレンジ
アウトランダー系はBレンジにシフトダウンすると回生ブレーキによる制動力を発生させる事ができます。
シフトレバーは横のボタンを押しながら操作します。
写真「https://www.mitsubishi-motors.co.jp/afterservice/manual/pdf/outlander_manual.pdf?20221006」より
スズキ車
スズキのATはLレンジにシフトダウンすることで制動力を発生させる事ができます。
レクサス
レクサスは基本的にパドルシフト操作です。メーターセンターにシフトインジケーター表示があるのでギア数把握することができます。
EV車
BZ4X&姉妹車ソルテラはスイッチで回生ブレーキを発生させる事ができます。ダイヤル式セレクトスイッチはP・N・Dレンジしか指定できません。
丸いセレクターの運転席側の右上が回生ブレーキ(エンジンブレーキ)スイッチです。
c+podは回生ブレーキのみになります。Dレンジで自動的に回生ブレーキが発生します。