2020年 ヤリスを借りてきた
ヤリスには1.5Lハイブリッドと1.5L&1.0Lガソリンの3種類あるのですが(GRヤリスは別格なので別ページにレビュー記載あります)、今回1.5Lハイブリッドと1.0L(パッソと同じ1KR型)のガソリン車を借りてきたのでそれぞれの特徴をピックアップ。
ヤリスの見た目 かっこいい?かわいい?
旧ヴィッツ後継車であるヤリスのデザイン性は一言でいうと”いかつい"印象が高いです。同クラスでかわいらしさで言うと日産マーチやトヨタパッソの方が勝っていると思いますが
デザイン性ですが癖が強く人によっては可愛く見えると言えるかもしれない。
特にリヤ側は独特てルーフエンド(Cピラー)がハッチバック独特のぼってっとした感じがなくスマート。
ルーフエンドが見近いので3ドアにも見て取れるので、ホットハッチな印象が高い。しかもテールレンズ一体型スポイラー風デザインのトランクガーニッシュとルーフのダブルスポイラー風デザインも個性が強い。
リヤはほんとに癖が強いと言うかもう少しボディ同色を増やしてテールレンズを小さくすればラグジュアリーな感じが高くなるのだがあえて大きな左右一体型テールレンズを採用することでインパクトをもたせていると言う感じがします。
トランクリッドは工夫一つで大化け(個性がガラリと変わる)しそうですね。
ヤリスの欠点 後部座席が狭い
試乗レビューを見て頂く前に、ヤリスの欠点が少ないので先にピックアップさせていただきます。
後部座席はクーペ並みに狭い。
運転席助手席のスライドが一番後ろの位置だと、後部座席は足も入らないほどクリアランスが無い。
運転席を一番後ろから15cm前にスライドさせてやっと後部座席に乗車できる感じです。この車は3ドアベースだから狭いのでしょうか?ハッチバックで5に人乗りをお考えの方は実車見てからにした方が良いと思います。
後部座席のドア開口部分も狭く乗り降りがしにくい。
運転のしやすさとハンドリングについて
トヨタ車は総じて言えるのだが、ヤリスも運転しやすいです。運転のしやすさだけでは無く、慣れればかなり車庫入れも楽じゃないかなと思いました。
ハンドリングは軽めですけど運転していて不安感や不安定な動きにはならないですが、交差点曲がるときやUターンする時ハンドルの戻りが遅い。自分で戻して上げる操作が必要になる場合もあります。
まず車幅感覚が掴みやすい、ドアミラーが少し小さくなったけど周りの状況も把握しやすいしハッチバックだけど死角が少なく後方の状況も把握しやすいので、狭い道路はもちろん少し車の多い道路でも車線変更が楽に行える。
試乗中ヤリスで狭い道路に突入してみたシーンです、途中路駐の自転車で通り抜けできないので結構な距離をバックで戻りましたがバックもしやすかったです。
遅い・速い?
1.5Lハイブリッドはめちゃくちゃ速いです(1.0Lガソリン車は遅い)、50プリウスにはかなわないけどアクアよりは速いと思いました。
パワーモードで0-60km/h加速させたのですが、びっくりするくらい速いです。
ヤリス1.0Lは遅いです。搭載されているエンジンはパッソと同じ1KR-FE型で以前からパッソは遅いと知り合いから聞いてたのですが
実際ヤリス1.0Lを運転してみて、フットワーク&加速とも遅いと思いました。
流れに乗ってしまえばストレスはありませんが、信号待ちからの0発進や一時停止が連続する道路はものすごくストレスになります。
これならまだフットワーク(一時停止や赤信号からの0発進)の良いN-BOXを運転している方が楽しいと思うほど、ヤリス1.0Lガソリン車は遅いです。
エコモードを解除して割と踏んでみたが、だいたい他の車においていかれます。
ハイブリッド車にはEVモードが装備
ヤリス1.5Lハイブリッド車にはEV走行モードが用意されています。排気量が大きくないのでエンジン音が騒音になる事はありませんが、閑静な住宅街で早朝や深夜に出庫・入庫する時に重宝しそうです。
カーブは曲がりやすい
新開発プラットフォーム&TNGA技術を採用するヤリスは剛性が高いので、比較的高い速度域でカーブを曲がっても安定感抜群です。
ハイブリッド車で周回するカーブときついカーブのシーンです。ほぼスポーツカーと言う感じで安定感抜群に高いです。
1.0Lガソリン車の感想ですが安定しているのだけどサスペンションの伸び側のセッティングがあってないような感じで(ハイブリッド車に併せている?)、サスペンションが沈み込んだ後に(車が真っ直ぐ向こうとする時)伸びる側がやや速いような感じで少しふらつく感じがありました。
ブレーキ性能
試乗する速度域ではブレーキに不安を感じることは無くしっかり効いてくれる印象でしたが、最近のトヨタ車に多いのかもしれないですが止まりかけに力は入れてないけど勝手に制動力が増す様な動きがあり、少しカックンブレーキになる感じが強い(ハイブリッドもガソリン車共通)。
またハイブリッド車(借りてきた個体特有かもしれない)は停車すると時々「ジー」と言う異音が聞こえてきました、リコール案件じゃなければ良いのですが。
S字カーブで少しブレーキを遅らせて侵入してみたのですが、全く問題なく制動力を得る事ができました。
乗り心地 (ハイブリッド・ガソリン車共通)
ヤリスの乗り心地はハイブリッドとガソリン車では少し異なります。
ハイブリッド車の乗り心地は割と硬めのセッティングだがふわふわ感が無く割と良いほうだと思います。
1.0Lガソリン車は減衰硬め(突き上げ感はない)に少しふわふわ感のある乗り心地ですけど、カーブはかなり粘る足のセッティングと言う印象です。
動画は1.0Lガソリン車で舗装状態の悪い道路を走っているシーンです、でこぼこ道を走っていても全く不快感は無いです。
内装はとてもいい仕上がり
ヤリスの内装ですが流石トヨタさんと言う感じでとても見栄えします。借りてきたヤリスはグレードが低い廉価モデルなので、高級感は無いけど手抜きした様なところは一切なく内装的にはどのグレードを買っても後悔しないと思います。
廉価グレードだがシートやインパネ素材や各部パーツ類に安物感は無い。
ハンドルが面白いデザインをしていてちょっとしたディープコーン仕上げ。ナビ位置も見やすくバックカメラ兼用なので車庫入れの時もとても重宝します。
グローブボックスとエアコンコントロールユニットの上にトレイが備え付けされていて、商用車としても使い勝手がよくなっている。
ヤリス廉価グレードのエアコンコントローラーはダイヤル式ですが、スズキやダイハツのダイヤル式とは異なり高級感が有る。
インサイドドアハンドル周りが変わったデザインをしている。つり革?の様な用途に使うのでしょうか?
センターコンソールボックスは無いが色々と収納があって利便性は損なわれていない。センターコンソールボックスが必要な場合は社外品を別途取り付けると良いでしょう。
トランクは抜群に広い
開口部は狭いけどトランクは抜群に広いです。後部座席が比較的前の方にレイアウトされるのでトランクスペースはかなり広い。
自転車は無理ですが比較的大きな荷物を余裕で乗せられる。後部座席を収納しない状態でもゴルフバッグ3つは乗るのでは無いでしょうか。
1.5Lハイブリッド・1.0Lガソリン車 燃費レポート
借りてきたヤリスハイブリッド車の燃費は総走行距離1258kmで21.7km/Lでした。プリウスと比較すると悪いように思えますがシェアカーなので燃費の事は気にせず利用されているので良くない数値です。ヤリスオーナー様からの情報によると普通に25.0km/Lまで伸びると言ってたので
ヤリス1.0Lガソリン車の燃費は余りよくない。借りてきたヤリスは未だ新車なので総走行距離は526kmで8.6km/Lでした。私の乗るWRX2.0Lターボでも町中だいたい7~8まで伸びることを考えると1.0L直列3気筒NAエンジンでしかもFFなのに8.6km/Lはちょっと悪すぎるような気もします。
ヤリス まとめ
剛性は高いしよく曲がるしスポーツカーの様なサスペンションセッティングで、街乗りからワインディングまで不満なく運転できる車だと思いますが
もしヤリスを買うならハイブリッド車がおすすめ、読者様から頂いた情報によると1.5L車もなかなか速いと言ってました。
改造せずにそのまま乗り続けたいならハイブリッド、将来的に改造を考えているなら1.5Lガソリン車(スーパーチャージャーキットが必ず出ると思います)がおすすめと言う所でしょうか。