ホンダ 軽MRポーツ S660を借りてきました(試乗レビュー)
ホンダエブリゴーカーシェアでホンダのMRスポーツカーS660を借りて試乗&収納などを見てきました。
借りてきた車はCVTです、パワーユニットは0.66L直3ターボエンジン 駆動方式はMR 定員は2名です。
見た目は抜群にGOOD(非常に良い)
S660の運動性能はスズキ・アルトワークスとは比較にならないほど良いと聞くのですが、それ以前に実車を目の前にすると惚れ惚れし、ビジュアルに感動すら覚える。
フロントフェイスはホンダのデザインコンセプト「ソリッドウイングフェイス」に基づいたももで、リヤ側はエアフローを考慮した見栄えするエンジンフードにテールレンズデザインを採用している。
スタイリッシュとも可愛いともなんとも言えない、ほぼほぼ万人受けするデザインを採用している。特に女性ウケもよく存在感が高い。
ホンダのデザインはトヨタによく真似されますがS660のテールランプデザインも50プリウス後期型や2020年6月にフルモデルチェンジするレクサスIS等も同様にトランクガーニッシュもレンズになった一体型テールランプデザインが採用されている。
ウルトラマンの目の様なテールランプは2020年6月登場するレクサスISに真似されているなど、ホンダのデザインは本当に素晴らしいものがあると思います。
この手の車の一番のネックな点 乗り降りがしにくい
車を借りようとS660に乗り込もうとするが、前に借りたロードスターよりも低く、乗り降りがロードスターよりも大変だと思いました。
理由はスーパーローシートでロードスターのシートボジションよりも低いと思いました。
ルーフ(幌)を撤去すればそうでもありませんが、ルーフがあるときはお尻から先に座る感じで乗ると楽に乗車できる感じです。乗り込むにはちょっとコツを掴むと楽かもしれないです。
エンジン始動 真後ろからメカ音がダイレクトに聞こえる
S660のエンジンは運転席の真後ろに搭載されているのでエンジンを始動するとメカ音がダイレクトに聞こえてきます。
もし女性とデートドライブする時は前もってメカ音が大きいと伝えておくと不快感持たれずにすむかもしれないです。
https://youtu.be/inG_Y2QKl6E
ピラーの所にエアインテークあり ブローオフ音も聞こえてくる
エンジンがキャビン(運転席・助手席)の真後ろにあるので、ブローオフバルブがタービンの吹き返しの音(プッシュー)が聞こえてきます。
左右に吸気とインタークーラーを冷やすエアインテークがあります。耐熱処理やインテークにさらに加圧できるようにすると手軽にパワーアップできそう。
運転はしやすいのかしにくいのか?
全長が長くないので車幅感覚はすぐに把握できるし、ドアミラーは小さいけど死角も少なく後続車の把握もしやすいので運転は総じてしやすいです。
ドライブポジションが低いのでフロントノーズだけ少し見えにくいですけど、必要時身を乗り出せば確認できるのでノーズ部分が見えにくいのは特に苦にはならないです。
感じる速度感覚が少し遅い
運転はしやすいと申しましたが、S660はスーパーローポジションにも関わらず感じる速度域が遅いです。
実際は60km/h出ているのに40km/h前後にしか感じない、車が安定しているからかもしれないが速度の出し過ぎは事故に繋がるのでその点気をつけて欲しいと思いました。
ちなみにロードスターはその逆で、速く感じるが実際の速度域は▲10~20kmhに感じます。
乗り心地は賛否両論
私が運転した限りでは、スパルタンな乗り味でした。
ただ視聴者様からはS660でもモデューロXは乗り心地が可也いい、納車したばかりだけど悪くないのでレンタルしたS660のサスペンションがヘタっているのでは無いか?と言うコメントも頂戴しました。
確かにモデューロXは別格としても、サスペンションのリヤ側アッパーマウントが座席すぐ後ろに有るので、バンプを通過した時の衝撃度合いは通常の車よりも更にダイレクトに感じる事は確かかもしれない。
写真はリヤサスペンションのマウント部分です、座席から約1m位の所にあり、衝撃がどうしても伝わりやすいのかもしれない。
速いのか遅いのか? エンジンパフォーマンスなど
速いのか遅いのかはわからなかったです、ただスポーツモード設定が存在することを車を返却する時に気がついてしまって試せてはいませんが、スポーツモードにしたら可也激速だったのかもしれません。
何れにしてもサーキットではアルトワークス等をよせつけない所を見ると(S6を駆るドライバーが良いのかも?)決して遅くは無いかもしれないですが
ノーマルモードで運転していて思ったのが、特に激速だとは思わなかった。(遅いとも思わなかったですが)
スポーツモード切り替えボタンです。ボタンを押すと次の写真の様にメーターが赤色LEDに切り替わり、ブースト計がレベルメーターに切り替わります。
ブレーキの効き具合とATのシフトダウンはリッピングするのかについて
ブレーキは効きますが、熱が入るまではファストタッチがちょっと心もとない感じ。強く踏むと効きます。
なのでハイブリッド車を乗っている人だとブレーキが効かない印象を最初は持つかもしれないし、女性だとかなり足の力がいるかも知れない。
S660のAT車ですがシフトダウンすると自動ブリッピングして回転数を合わせてくれます。ロードスターの方が挙動が素晴らしいですがS660もストレスのないシフトダウンを楽しめます。
コーナーリングと運動性
サーキットを走ったわけではありませんが、乗り味は舞洲で乗ったカートに似た感じもあったので、車重も軽いしルーフも重たくないし低重心だし運動性能は抜群に良いと思います。
ちょっとしたS字で車をふってみたのですが、挙動が乱れることはありませんでした。
S660の収納スペース
S660の収納スペースですが、ほぼありません。
ちょっとしたお買い物をして荷物を乗せるなら助手席しか無い。
ボンネットの下には収納ケースはありますが、幌(ルーフトップ)を収納する他に幌以外積み込みできますがサイズは限定されます。
これがフロントのボンネットを開くと設置されている幌を入れるケースです。
リヤはトラックと言うかエンジンが積まれているので収納スペースはありません。
その他、室内には運転席と助手席の間にカップホルダーが一つ。
助手席にあるグローブボックスです。車検書しか入らない。
S660の特徴(カタログ参照)
エンジンはN-BOXと同じS-07A型をチューニングし、ターボの音を楽しめるようにアクセルオフで「シュパン!」とターボ独特の音ブローオフサウンドが楽しめる仕様です。
YOKOHAMAのネオバが標準
スペックとかその辺にびっくりするよりもまず純正タイヤにYOKOHAMAADVANのNEOVA AD08Rを装着するのです。このタイヤはご存知の通りハイグリップタイヤでレーサーや走り屋さんが履くタイヤでも有名です、そんなタイヤを最初から装着しているなんてどんな車なのとワクワクします。タイヤサイズはフロント・リア共通では無くフロントタイヤサイズは165/50R15、リアのタイヤサイズは195/45R16となります。NSXを思わせる前後異径のホイールサイズとなります。タイヤのローテンションが出来ないのでタイヤの維持費が相当必要になるかもですよね。
ドライブポジションはスーパーロー(MT車内装)
ドライブポジションはスーパーローポジションで比較的座高が高くてもフロントウィンドーから頭が出ないドライブポジションとなるそうです。私も183cm身長があり座高が高いのですがコペン乗ったら頭半分フロントウィンドーから出てしまう感じだったのでその辺はS660は問題なさそうです。NSXと似たようなシートポジションなのでカートのペダル類をイメージしたアクセルワークになります。ハンドルはDシェイプなので膝が当たらないのが嬉しい。
気になるのがシフト位置。若干ステアリングに近づけた位置。その方がシフトチェンジ早くなりますものね。一見普通に見えるのですが超ショートストローク?
サイドブレーキの関係でシフトの形状がありえない形状になってます。2速の位置が左いっぱいになると下がらない感じです。となるとやっぱり超ショートストロークなのでしょう。
ジャイルハンドリングアシスト
http://www.honda.co.jp/factbook/auto/LEGEND/201411/P22.pdf
優れた横滑り防止アシスト機能VSAに装備されるヨー検知システムにより限界以前のコーナーリングに付いては独立したブレーキがコーナーリング方向に対しての内側フロントタイヤに対してのみ軽く減速を与えてアンダーステアを抑えつつなるべく小回りでコーナーを通過出来るアシスト。またオーバーステアが発生しそうな場面ではコーナーリング方向に対して外側のフロントタイヤに対して軽く制動力を発生及び減速を掛けて車の姿勢を制御させつつライントレース性を向上させています。狙ったラインをファースト・インファーストアウトさせる事を容易にこなす事が出来る仕様です。ミッドシップなのでよりバランスのとれたイメージ通りのコーナーリングをこなせそうです。
トランクスポイラーやボディ剛性
テールスポイラーは時速70kmで自動的にアップシてダウンフォースを得られるよう演出。時速35km以下で自動的に格納されます。
高剛性ボディーフレーム。
リアスペンションにはぶっといフレームが入っているのでストラットタワーバーは必要なさそうです。
ミッドシップエンジンルームです。サウンドクリエイターにブローオフバルブ音を楽しめる演出も採用。
ボンネットを開くと地味ですがストラットタワーバーが標準装備されている事がわかります。
ルーフカバー(幌収納)
オープンカーなので雨が降ってきたらホローをかぶせないといけないのですが、これが実は手動式なのです。フロントボンネット部分にホローが格納されているのでそれを手で取り出して
この様に手動でルーフカバーとしてかぶせます。
主要諸元表
- 全長x全幅x全高 3395×1475×1180mm
- ホイールベース 2285mm
- 乗車定員 2名
- 車重 830kg/MT 850kg/CVT
- エンジン型式 S-07A
- 直列3気筒DOHCターボ
- 総排気量 658cc
- 最大出力 64ps/6000回転
- 最大トルク 10.6kg.m/2600回転
- 燃費JC08モード 21.2km/L(MT) 24.2km/L(CVT)
- 駆動方式 MR
- トランスミッション 6MT CVT
- フロントサスペンション ストラット
- リアサスペンション ストラット
- ブレーキ 260mmディスクブレーキ
- フロントタイヤサイズ 165/50R15
- リアタイヤサイズ 195/45R16
販売されるグレード
全グレード台数限定販売です。ご注文はお早めに。車両価格は6MT/CVT何れも同じ価格です。
大きく分けて6MTもしくはCVTから選ぶ形になります。CVTモデルはアイドリングストップ機能が実装されてしまいます。キャンセラー必須かも。
「S660 α」グレードの販売価格が218万円で標準装備には、クルーズコントロール / ステンレス製アクセルブレーキクラッチペダル / 本皮巻ステアリングにシフトノブ / スポーツレザーシート / ブラック&シルバーカラーのアルミ・ホイールが標準です。
「S660 β」グレードの販売価格が198万円。上記標準装備は省かれます。
「660台限定販売 CONCEPT EDITION」グレードの販売価格が238万円。No.001から660までのシリアルナンパーを刻印。
S660用無限パーツ販売開始
話題のホンダS660用のドレスアップパーツと排気系チューニング用マフラーが無限より発売開始されました。お値段は若干高価ですがS660がよりシャープなフォルムになるのでお勧めだと思います。
無限S660のパーツ紹介ページ。ご購入はホンダディーラーでまず取り付け工賃等を相談してからの方が望ましいです。
http://www.mugen-power.com/automobile/products/s660/index.html
ドレスアップパーツ内容
PPE製リップスポイラー(フロントアンダースポイラー)、カラードxダークガンメタリックメタリック塗装。2ピース構造ツートンカラード仕上げ。
品番 71110-XNA-K0S0-※※
PPE製サイドスポイラー(サイドスカート)、カラードxダークガンメタリックメタリック塗装。
品番 70219-XNA-K0S0-※※
リアフェンダー一式セット。純正のエアーインテークと異なるのがわかると思います。これはサイドスポイラーとセットで交換が必要。尚、リアフェンダーはFRP製の未塗装品。
品番 70219-XNA-K1S0-※※
PPE製デュフューザー、無限マフラーでも純正マフラーでも装着可能。ダークガンメタリック塗装済。
品番 84111-XNA-K0S0-DG
ドライカーボン製リアウィング。二段に角度を調節可能な可変タイプ。純正自動可動式リアスポイラーと干渉は無いのでしょうか、装着時リアフェンダー用加工です。リアウィングステーはアルミ製で無限ロゴ入りです。
品番 84112-XNA-K0S0
ハードトップ。つや消しブラック塗装仕上げ。常にオープンの状態は若干つらいと思う方にお勧めのトップカバーです。このカバーだけで235440円もします。この値段ならホイール買うことが出来るので悩ましいお値段設定です。
品番 69000-XNA-K0S0
無限ロゴ入りグリルで純正グリル交換タイプです。アウター部はツヤ有りブラック塗装仕上げ。インナーは射出成型のASA製、アウターは真空成型のPPE製。
因みに純正グリルはこんな感じです。
エンジンフード、ミッドシップ搭載エンジンルームに熱がたまらないように考えられたエアアウトレットを装備。
品番 80100-XNA-K0S0
FRP製ボンネット。標準のボンネットよりも軽量。未塗装品なのでつや消しブラック塗装してもらうのも有りです。
品番 60100-XNA-K0S0
FRP製フロントフェンダー一式。未塗装品です。
品番 60200-XNA-K0S0
スポーツマフラー
マフラーと言うかサイレンサー部分交換タイプです。種類は3種類あります。ステンレス製が一番安くカーボン製が一番高価です。
- オールステンレス製タイプ 品番 18000-XNA-K0S0
- フィニッシャーカーボンタイプ 品番 18000-XNA-K1S0
- フィニッシャーチタンタイプ 品番 18000-XNA-K2S0
足回り
前後専用の無限MD8アルミ・ホイールが用意されます。専用ホイールナットは別売り。純正インチとの変更はありません。
フロント用無限ホイールは15インチの5.5J、インセット45mmのアルミ・ホイール 品番 42700-XNA-555E-45、リア用無限ホイール16インチの6.5J、インセット50mmのアルミ・ホイール 品番 42700-XNA-665E-50。推奨タイヤサイズはフロント165/55R15、リア195/45R16です。ただ純正ネオバは捨てがたいので最初から無限ホイールに交換は若干もったいない気もします。
スポーツサスペンション。無限オリジナル減衰力チューニングとバネレートをアップさせています。コーナーリングのロールを抑えてよりスポーティーなワインディング走行を可能とします。品番 50000-XNA-K0S0
スリッド式ブレーキローター。フェード現象の低減と特殊コーティングが施されます。フロント用品番 45250-XNA-K0S0、リア用品番 43250-XNA-K0S0。
尚、ブレーキローターはメーカーオプションでモデューロドリルドディスクも用意されています。バネ下軽量と圧倒的な見た目ならドリルドディスクの方がかっこいいです。
http://www.honda.co.jp/ACCESS/s660/exterior/discrotordrilledtype/
スポーツブレーキパッド。フェード現象を低減させたミニサーキット走行にも対応できるブレーキパッドです。フロント用品番 45022-XNA-K000、リア用品番 43022-XNA-K000。
メッシュ加工のブレーキライン(ブレーキホース)。疲労耐久性を大幅にアップ、ブレーキの効きが変わらず持続します。ワンセット1台分四本セット、品番 46400-XNA-K0S0。
気になったパーツ
もし私がオーナーならボンネット(つや消しブラックに塗装して)とリアウィングとデュフューザーのこの3つは先に取り付けたい所。マフラーはサウンドクリエイターで様子見。デュフューザー取り付けると社外品のマフラーを取り付けられない恐れもありますので悩ましい所でしょうか。
この3点のエアロを付けるならやっぱりカラーリングは「プレミアムスターホワイトパール」が一番似合いそうですよね。
先代のビートから購入を考えているなら「カーニバルイエロー2」を選択したい所ですがつや消しブラックのボンネットは若干厳しいかも。
NSXが大好きならこのカラーリング「フレームレッド」。このカラリングも以外につや消しブラックボンネット似合うと思います。
自主規制解除64馬力オーバーの噂
ホンダ幻のスポーツカーS360の後継モデルが2015年1月に発売される模様です。モデル名は「S660」でもちろんエンジンはミッドシップ搭載で2シーターコンバーチブルとなると言う。S660は2013年の東京モーターショーでお披露目され2015年には量産化を目指すと当時メーカー側では説明があったとの事。ただ何と言っても注目されるのが自主規制の64馬力を突破してくるのかどうかです。海外販売向けモデルが660のモデル名にちなんで最大出力は66kW(約89馬力)で提供されるそうです。日本で64馬力の自主規制解除となるのかどうかに付きましては日本国土交通省の認可次第となるそうです。どうなんでしょう64馬力ECU規制かけてくるのでしょうか?そうなるとチューニング市場がまた面白くなると思うのですが。
フロントのブレーキユニット。ドリルドディスクが取り付けてあるのですが量産モデルではどうなのでしょうか?キャリパーはホンダロゴ入りレッドカラーリングキャリパーです。タイヤサイズは205/45R16でした。
ステアリングはD型ではなくもはやF1のステアリング形状となっています。これだとコストがかかるので量産モデルはやはりD型を入れてくるのでしょうかそれともS360のDNAを引き継ぐと言う事でF1形状のステアリングを採用してくると言うことなのでしょうか。
シートはフルバケット。肩と腰にベルトが通る穴が開いているので四点式シートベルトを買ってきたらすぐに取り付けられるようになってます。四点式はオプションでリリースされるのでしょうか。
助手席もフルバケットとは豪華。量産車量だと恐らくですがバケットシートはオプションもしくはタイプR的なグレードに装備されるのではないでしょうか。
インパネです。完全デジタルメーターですよね。上のLEDアラートはシフトインジケーターです。シフトノブがマウス式なのでCVTグレードのインパネ回りとなるものと思われます。気になるレッドゾーンですがデジタルタコメーターのメモリを拡大してみると8000回転からレッドゾーンでした。S360は9000回転まで回るエンジンを採用していたそうでそれのDNAを受け継ぐと言うことは概ね8000回転前後まで回るエンジンを乗せてくるものと個人的には推測します。
何れにしても軽四の自主規制64馬力解除があるのか無いのかで今後の計四輪市場は大きく激変してくるものと思います。先行するダイハツコペンも後期型は64馬力をオーバーしてくるでしょうし、それならスズキも黙っていなくなるでしょうね。アルトワークス復活してくるかも。何れにしてもS660がまた軽四スポーツ熱をあげられるかどうかにかかってくるものと思います。海外モデルはすでに66kWが決定しているのでもし日本で64馬力自主規制解除出来なければ後から販売されるであろうECUを取り替えれば大幅馬力アップ出来ますし何れにしても楽しみな車だと言えます。