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MT運転で1速から発進する時に排気量によっては回転を高くしてクラッチを繋ぐ必要があるのか?

最近「マニュアルミッション車を買いました」と言うご連絡を頂くと共にMT運転方法についてのご質問も多く頂戴する次第です。今日は停車している状態から1速に入れて車を発進させる時に「エンジンの排気量によってクラッチを繋ぐ時に上げておく回転数は異なるのか?」と言うご質問をちょうだいしましたので少しその辺の疑問点に付いてお話させて頂きたいと思います。

クラッチワークとタコメーター

排気量と発進時の回転数

例えば2000ccの排気量のエンジンは「発進時は2000回転」に上げてからクラッチを繋ぐ必要がある、例えば660ccの軽自動車のエンジンなら「発進時は4000回転」に上げてからクラッチが必要がある。等と言うことはまずありません。排気量が660ccでも2000ccでも特にアイドリングの回転数(目安的には700回転前後でしょうか?)の状況からクラッチを繋いで発進させる事が出来ます。次の動画の説明を見て下さい。

要するに、アイドリングの状態でもエンジンの回転数は下がるがエンジンが止まらないギリギリの場所を半クラッチの度合いを微妙に調節しなければ車を発車させる事が出来ないんです。それを省いてくれるのが「回転数を最初から約2000回転位上げてからクラッチを繋ぐ」と言う方法です。この方法ならある程度半クラッチの微妙な調節に失敗してもエンストを回避出来る訳です。

結局の所、排気量が大きくても小さくても発進時の回転数はこれですと言う目安はありません。「多く荷物を載せている場合はこれくらいの回転上げないと止まるな~」、「坂道発進はちょっと自信ないから3000回転上げてから発進しよう」、「大男ばっかり5人も乗車しているから今日は何時もより1000回転上げていないとエンストするな」等、自分の車のエンジン特性の把握も必要です。何回転以下で繋いだからエンストした等と言うことは基本的に考えなくても良いです、運転する車のエンジンの粘り具合によって発進時の半クラッチの微調整を覚えるとエンストしなくなりスムーズな車の発進ができるようになります。

半クラの微調整って何?

説明を見て頂く前に難しく考えないで下さい。要するにエンジンが止まりそうになったらクラッチを切る、エンジンの回転が回復したらまた半クラ状態にすると言うとても簡単な作業です。

停車から車を発進させる場合、上記でも説明した半クラッチの微調整にある程度慣れないといけないのですがではどこでその微調整をしなければならないのか「半クラッチ微調整の目安」について説明したいと思います。

動画ではデフィーのタコメーターを目安に見てもらったのですが、本来はMT車で車を発進するときにはタコメーター見ないです。何を目安にしているのかと言うと大半の人は排気音を目安にしています。もしくは車内に伝わるエンジンの振動を目安にしています。

例えば、2000回転に上げてからクラッチを繋ぐの説明にもありました通りタコメーターは2000回転を示してましたが、実際はドライバーの「感」で2000回転までのアクセルワークをこなしています。ここも難しく考えなくて良いです、だいたい一般道を普通に走っている音が2000回転前後であります。

クラッチを切って2000回転まで上げてから。次の写真。

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半クラッチなのですが1000回転まで落ちてますよね、これ以上落ちないように半クラッチの場所を維持するか回転がそれ以上落ちる場合はクラッチを再び切ってエンジンの回転数を回復させる作業を行います。この時の状態をタコメーターで判断するのでは無くて、エンジン排気音もしくは体に伝わるエンジンの振動で判断するわけです。

 

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回転数が下がりすぎた音や振動を感じたら、クラッチを切ってしまうと言う説明をしたのですがある程度慣れてきたらほんの少しだけクラッチを踏み込みミートを浅くする事が出来るようになります。これを半クラの微調整って私は勝手に言っているのですが、これを練習するには本当は自治体で禁止されているのですが裸足(素足)で練習するのが一番良い方法です。

クラッチの微調整を練習するには、どこか車と歩行者それから人が居ない場所で「アクセルは開かない」で、アイドリングの状態で半クラッチ操作だけで車を発進させる練習を繰り返すと良いと思います。そうすると足の裏でクラッチがミートする感触がわかってきます。

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クラッチがミートする感触が分かってきたら、比較的靴底が薄いスニーカーを履いて半クラッチのミート感覚(半クラの微調整)を練習を繰り返すと良いと思います。後は、エンジンの排気音も気にしながら「これくらいだとエンストするな~」、「これくらいならエンジンが粘りのある回転数だな~」と練習して頂くと早く上達すると思います。

最後に、今ひとつやはりよくわからない操作方法やアクセルワーククラッチワークのご質問があれば、分かる範囲で説明させて頂きますので気軽にコメント欄にご質問下さい。MTの運転ってが難しいなと思うのは最初だけです、半年乗れば慣れてきますので余り深く考えなくて大丈夫です。

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「MT運転で1速から発進する時に排気量によっては回転を高くしてクラッチを繋ぐ必要があるのか?」への2件のフィードバック

  1. いつもながら、分かりやすい解説ですね。

    しかも、理論・体感両面から順序立てて構成されているので、かなり理解しやすいと思います。
    初心者はもちろん、ペーパードラーバーの方、中上級者でも自身の運転技量の再確認に活用できるのではないでしょうか?

    排気量と回転数の関係性に関しては、非常に参考になりました。
    当然、車種によってミートポイントは異なるので、最初は回転数とエンジンを勘案しながら徐々に感覚を掴み、最終的には「何も考えない」という域に達するのが望ましいのでしょうね。
    私はGC8を運転する際は、未だに考えてしまいます。
    「低速トルクが薄い」とされながらも、軽自動車ではないので、クラッチワークである程度は如何様にもなるはずなのですが、ATと同様には扱えていないですね。
    まあ、その状態ならば居眠りの心配がないので良いのですが・・・・。

    久しぶりの投稿ですが、閲覧自体は続けており、勉強させて頂いています。
    動画作成や運転講座をされているバイタリティには、本当に頭が下がりますね。
    (残念ながら、私はラーメンのネタしか挙げられていません。よろしければ、引き続きご閲覧下さい・・・・)

    1. おはようございます、最近MTモデルを買う方が増えてきていて結構質問が多いので記事を作ってみました。

      冬場はエンジンが温まるまでまた特性が違ってくるので悩む方が増える傾向にあるのかも。この辺も本当は詳しく説明入れたほうがよかったかなと思ったのですが慣れれば全然問題無いですものね。

      GC8はクラッチ重いしエンジンの低速トルクが無いので余計に発進はぎくしゃくする事が多くなりますものね。

      何時も動画と記事を見てくださってありがとうございます。ラーメンのネタ何時も参考にさせて頂いてます(^^)

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