GT-Rと言えば昭和世代も平成生まれの世代もだれでも知っているスポーツカーの名称だと思います。昭和43年生まれの私も一番の印象に残っているのは凄くレアな鉄仮面と言うR30スカイラインを初めて見てから「スポーツカーが欲しい!」と心の何処かで強く思うようになった事を思い出します。何で見たのかと言うと実は六甲アイランドでゼロヨンやってまして(違反行為で通常やっては行けません)、RX-7と激しい直線バトルをやってました。ちなみに鉄仮面はR30スカイラインでG-TRの称号は与えられていないですが、この頃からGT-Rを意識するようになりました。
当時はすでにR32(BNR32型)と言う超高価なGT-Rとして販売されておりバブル景気も手伝って町中にはGT-Rが溢れかえっていた事もすごく記憶に残ります。そんな超人気かつ日本のスポーツカーの代名詞である歴代GT-Rをピックアップします。
初代GT-R
昭和44年にプリンスからリーリースされたのが初代GT-Rで相性はハコスカ。今では激レアGT-Rですごいプレミアム価格で取引されていると聞いたことがあります。
- 前期PGC10型(1969年-1970年)
- 後期KPGC10型(1970年-1972年)
- S20型 2000cc(NA) / 160馬力
- GR8直列6気筒エンジン4バルブDOHC
- 5速ミッション
- 駆動方式FR
二代目2000GT-R
昭和48年リリースのモデルです。ケンメリベースのGT-R仕様なのですが生産はごくわずかで激レアモデルの様子です。
- KPGC110型(1973年)
- S20型 2000cc(NA) / 160馬力
- GR8直列6気筒エンジン4バルブDOHC
- 5速ミッション
- 駆動方式FR
三代目BNR32型 通称R32
これぞ平成の化け物として崇められたバブル世代の憧れのGT-Rです。当時よく稼いでいた佐川急便のセールスドライバーも愛用。あとはセルシオとシーマも同世代だったと思います。あまりの巨大パワーで運転技術が追いつかず買って一週間で廃車等の事故も頻発。イメージ的にはバイクの言うところのRG-250Γの様なじゃじゃ馬な車だと言うことを耳にした事があります。この車種からパートタイム4WDが採用されたはずです。
- BNR32型(1989年-1994年)
- RB26DETT 2600cc(ツインターボ) / 280馬力(当時自主規制の上限)
- GR8直列6気筒エンジン24バルブDOHC
- 5速ミッション
- 駆動方式 パートタイム4WD ATTESA E-TS / HICAS
- 車重1,430kg - 1,480kg
四代目BCNR33型 通称R33
R33は何故か不評だったのですが理由は馬力やエンジン特性では無く車重とハンドリングがR32よりも劣る等が争点となっていたと記憶します。個人的にはデザインは最高にカッコイイと思いますし六甲(峠)から降りてくるR33/R34を目にすると何故かものすごい威圧感(ただただすごいと思わせる)を感じます。エンジンスペックは見た目変わらないもののコンピュータを従来の8bit処理方式から16bit処理方式にアップグレードとブースト圧をR32は0.75kg/cm²であったものをR33では0.84kg/cm²へとブーストアップが図られています。また排気系を市販品などに変更を加えるライトチューン(ブーコン入れたほうがいいかも)で軽く400馬力までのパワーアップを図れるとあればその魅力はとんでも無いと思います。
- BCNR33型(1995年-1998年)
- RB26DETT 2600cc(ツインターボ) / 280ps/6800rpm、37.5kgm/4400rpm
- GR8直列6気筒エンジン24バルブDOHC
- 5速ミッション
- 駆動方式 パートタイム4WD ATTESA E-TS / HICAS
- 車重1,530kg
五代目BNR34型 通称R34
R33の不評を受けややコンパクト化されたボディーを採用、ホイールベースで55mm全長75mmサイズを小さくしたとの事です。この頃からITバブルも崩壊してしまった煽りと環境問題に取り組む姿勢が強まった事を受けてセリカやシビックやインテグラそれにマツダのスポーツRX7も次々に生産終了となっていったようにも思えます。確かこの時期にGC-8(WRX)が登場していたようにも記憶します。ちなみに当時は2002年1月 8月のGT-R生産終了を発表しています。その後カルロスゴーン社長みずら日産の復活を掛けて現在のGT-R(R35)の開発及び販売がなされた経緯があります。
- BNR34型(1999年-2002年)
- RB26DETT 2600cc(ツインターボ) / 280ps/6800rpm、40.0kgm/4400rpm
- GR8直列6気筒エンジン24バルブDOHC
- 6速ミッション
- 駆動方式 4WD ATTESA E-TS / HICAS
- 車重1,560kg
六代目DBA-R35型 通称R35
このモデルから車両価格がガツンと大幅にアップしてしまい1000万円前後もする価格に当時としては若者の車から富裕層の車へと転身してしまった様にも思えます。実際問題ライトチューンさえ認められずちょっとでも自分で改造しようものならNISMOへの出入りはお断りとなるらしいです。完全NISMO管理下にあり点検はもちろんオイルもタイヤもNISMO指定のGT-R専用のものを適用されてしまいます。知り合いの定年退職した方がグレードはわかりませんがこのGT-Rを買ったのですがタイヤが一年持たず、交換に必要な料金に付きましては工賃込みで4本で60万円とぼやいてました。オイル交換も一回三万円するとも。車両は高いし維持費も高いとなると若者には無理がありますよね。
R35は販売年代によって細かくエンジンスペックが異なる様子です。
- DAB-R35型(2007年-)
- VR38DETT 3800cc(ツインターボ)
- V6気筒エンジン24バルブDOHC
- 6速AT(マニュアルモード切り替え可能だったはずです)
- 駆動方式 4WD ATTESA E-TS
年式 | R35最大馬力 |
2007年12月-2008年12月 | 353kW (480PS) /6,400rpm |
2008年12月-2010年11月 | 357kW (485PS) /6,400rpm |
2010年11月-2011年11月 | 390kW (530PS) /6,400rpm |
2011年11月- | 404kW (550PS) /6,400rpm |
年式 | R35最大トルク |
2007年12月-2010年11月 | 588N・m (60.0kgf・m) /3,200-5,200rpm |
2010年11月-2011年11月 | 612N・m (62.5kgf・m) /3,200-6,000rpm |
2011年11月- | 632N・m (64.5kgf・m) /3,200-5,800rpm |
モデル | R35車重最小値-最大値 |
通常モデル | 1,730-1,740kg |
SpecV | 1,670-1,680kg |
Club Track edition | 1,660kg |
歴代GT-Rの参考資料となるページ
- GT-Rの歴史(日産公式)
- スカイラインの歴史12代の軌跡
- What's PGC10
- 日産スカイライン(ウィキペディア)
- 日産スカイラインGT-R(ウィキペディア)