インプレッサ WRX STI GDB型 セダン
大阪の有名な車が集まるスポットへ行くと、私のインプレッサのレビューを見て買いましたとよく声を掛けて下さいます。私もインプレッサのGDBを買いたいと言うお問い合わせになるべく詳しくお返事させて頂いているのですが、先日説明が間違っていると言うご指摘を受けたので改めてGDBのA型からF型までの説明を詳しくさせて頂きます。
インプレッサ・WRX・STIは形式別&年式は次のとおり
・GC8(セダン)・GF8(ワゴン):1992年 ~ 2000年
・GDB(セダン)・GGB(ワゴン・丸目のみ):2000年 ~ 2007年
・GVB(セダン)・GRB(ハッチバッグ):2007年 ~ 2011年
・GVF(セダン)・GRF(ハッチバッグ):「2.5L FJ25エンジン AT車 」 2007年 ~ 2011年
因みにVAB型はインプレッサと言うネーミングは外れています。
一般的な呼び名
スバルのドライバー仲間の間では、この車をGDB(車両型式の一部)と呼びその中でも次のヘッドライトの形状で呼ぶこともあります。
- 丸目
- 涙目
- 鷹目
一番右が「丸目」真ん中が「涙目」左が「鷹目」のGDBです(上の段はレプリカと呼ばれる車両です、下段の写真が市販されている状態のエクステリアです)。この写真を踏まえて記事をご覧頂くとわかりやすいと思います。
補足、GDBのワンランクしたのGDAにも同じ形の車が存在するのですが、エンジンパワート足回りが全く異なります。
GDB A型 / B型 丸目
インプレッサ「WRX STi」の初代GC8からの実質的な二代目でGDBの丸目と呼ばれています。丸目の一番の特徴はエキゾーストマニーホールドが非等長が使われているので、水平対向エンジンの独特の排気音であるボクサーサウンド「ドドドド・・・」音を楽しむ事が出来ます。
中古車市場の目安価格ですが、S202を除く「GDB A型 / B型」であれば予算80万円前後で入手可能。ただ年式が古いのでエンジン周りや足回り含めてリストアコストが後から多大に発生する可能性はあります。
A型とB型の違いは、キーシリンダーの変更とタービン仕様の変更が加えられているそうです。ただし純正の場合の話です。概ねこのクラスだと結構カスタマイズが加えられているので違いを把握した所で何ら役立たない可能性が高い。
A型 B型 スペック
- 全長x全幅x全高 4405×1730×1435(mm)
- ホイールベース 2525mm
- エンジン型式 EJ20型
- 水平対向4気筒DOHCターボエンジン
- 排気量 1994cc
- 最大出力 206kW(280ps)/6400回転
- 最大トルク 373Nm(38.0kg.m)/4000回転
- 駆動方式 AWD
- トランスミッション 6MT
- 使用燃料 無縁プレミアムガソリン
- 10・15モード燃費 10.4km/L
- タイヤサイズ225/45ZR17
補足事項、エンジンスペックなのですが、2002年5月に販売された「リミテッド」と言う特別限定販売車があるのですが、この車だけECUのセッティングが少し異なり39.2kg.m(384N.m)/4400回転とトルクスペックが他の車と異なります。
GDB C型 / D型 / E型 涙目
大きな特徴はエキゾーストマニホールドが非等長タイプから等長タイプに切り替わりエンジンスペックが大幅にアップしています。しかしながら等長エキゾーストマニホールドではボクサーサウンドがなくなってしまって、水平対向エンジンの独特の排気音は楽しめなくなっています。その代わりエンジンスペックが大幅にアップ。ボディーサイズが丸目よりも一回り大きくなりGDB-E型はシャシーに変更が加えられ、ホイールピッチ(P.C.D)が100mmから114.3mmへと変更されています。
中古車市場の目安価格は予算100万円あれば十二分に入手可能な車種ですが(S203は除く。)、この車も結構年式が古いので各部のリストアリスクがあるものと思って購入しなければならない。ただGDBの良いところでもある中古パーツが沢山出回っているので涙目ならリストアが必要であっても自分でパーツ交換出来る方であればYAHOOオークションやアップガレージ等で中古パーツを入手して対応する事でリストアコストを低減する事が出来ます。
C型 D型 E型 スペック
- 全長x全幅x全高 4415×1740×1425(mm)
- ホイールベース 2540mm
- エンジン型式 EJ20型
- 水平対向4気筒DOHCターボエンジン
- 排気量 1994cc
- 最大出力 206kW(280ps)/6000回転
- 最大トルク 394Nm(40.2kg.m)/4400回転
- 駆動方式 AWD
- トランスミッション 6MT
- 使用燃料 無縁プレミアムガソリン
- 10・15モード燃費 10.4km/L
- タイヤサイズ 225/45ZR17
GDB F型 鷹目
GDB最終型で、三代目であるインプレッサはGRBとAT車グレードとなるGRFへとモデルチェンジされます。鷹目インプレッサは未だに人気が高く程度の良い物も多数あるのですが、中古車市場で入手する場合は最低150万円以上は用意する必要がありそうです(S204とスペックC タイプ RA-R除く)。ただ年式も比較的新しいのでリストアする箇所も少なく安心して運転する事が出来るモデルだと言えます。
GDB-F型の大きな特徴は、ヘッドライトがきりっとした猛禽類のデザインである鷹の目の様なデザインとなりよりスポーティー感がアップし、今までどっかんターボ仕様だったピーキーなエンジンフィーリングなものが本の少し和らげたセッティングとなっていると言うことなのですが、私から言うと全然そんな事無いです。どっかんターボはこのモデルでも十二分に生きてます。また歴代のGDBは3000回転以下は本当に軽自動車以下のパワーなので、インプレッサをこれから買って乗ろうと考えている方は低回転域ではそれなりに覚悟(3000回転以下は軽自動車以下と言う走りにくさ)が必要だと言えます。
F型のスペック
- 全長x全幅x全高 4465×1740×1425(mm)
- ホイールベース 2540mm
- エンジン型式 EJ20型
- 水平対向4気筒DOHCターボエンジン
- 排気量 1994cc
- 最大出力 206kW(280ps)/6400回転
- 最大トルク 422Nm(43.0kg.m)/4400回転
- 駆動方式 AWD
- トランスミッション 6MT
- 使用燃料 無縁プレミアムガソリン
- 10・15モード燃費 10.2km/L
- タイヤサイズ 235/45R17
GDB まとめ
基本的に内装関係はA型からF型までは大きな変更点はありません。主にエクステリアに大きな変更点が加わります。後はD型まではホイールピッチ(P.C.D)が100mmでE型以降が114.3mmへと変更となります。
非等長エキゾーストマニホールドはB型まで、それ以外は等長エキゾーストマニホールドです。
ブレーキキットはGDBシリーズは(確か)全て4ポッド対向キャリパーブレンボベンチレーテッドディスクブレーキが採用されているはずです。
4ドアセダンタイプなので大人5名ゆったり乗れるのですが3000回転以下は全てのグレードでスカスカで走りません。3000回転以上は正直ものすごい加速力が出るのでその中間が無いのが普段乗る分ではストレスが掛かる可能性はあります。
後はクラッチが重たい点です。これは本当に重いので(クラッチを切るときに踏む力が結構必要)、まず女性には運転は無理かもしれません、また交通渋滞の時にこの重たいクラッチがネックとなり長時間の渋滞中の運転は左足が痛みが出てくる恐れがあります。
燃費はインプレッサ仲間から聞く限りはEJ20エンジンの 相場的には7km/L前後で、過給が発生しないように走ると最高で13km/Lまで燃費は伸びたと言うお話はあります。
とりあえず滅茶苦茶速いのは保証しますがピーキーなエンジン特性を好きになれるかどうかです。クラッチがとても重たい件に付きましてはすぐに慣れると思いますので心配はありません。
フルチューンのGDB中古車を2021年3月13日・14日のみ発売
3月13日と14日に神戸のサンシャインワーフにてスバルフェアが開催されるのですが、近藤エンジニアリング様が手掛けたフルチューンGDB・E型涙目2台を2日間のみ展示&委託販売します。
販売価格は当日のみ公表、購入希望者様は当日サンシャインワーフへ何時頃行くのかを近藤エンジニアリング様の方へ事前予約が必要になります。
主なチューニング内容は公式ページを御覧ください。
WRX-STiの第二世代であるGDBはランエボとともにWRCを席巻し、その名を世界に知らしめた名車です。
以前GDB-F型(鷹目)の中古車を試乗した際の感想は、「とにかく足廻りがハード」という事でした。
硬いサスペンションは路面の凹凸をダイレクトに拾い、ブレンボ製ブレーキの制動性能には驚きを覚えました。
特にブレンボ・ブレーキは、通常の乗用車では考えられない高い制動能力だと思います。
遊びがほとんどなく、「ガツン!」と効く制動には非常に頼もしさがあります。
この制動感覚に慣れてしまうと、通常のブレーキでは効きが甘く感じ、逆に怖くなってしまうかもしれませんね。
動力性能は、確かに出足の「もっさり感」は感じました。
試乗した際はアクセルを踏み込む事は許されなかったのですが、街乗りの状況下では軽自動車の後塵を拝してしまいそうな感覚を受けました。
。
中後期型はツインスクロールターボを搭載しているので低速トルクは分厚いかと思ったのですが、試乗程度ではその恩恵は実感できませんでした。
(GC8は歴代インプの中でもっとも「トルクが薄い」と揶揄されますが、軽車重のためか出足が軽く、逆に街乗りでの低速トルクの薄さはGDB程は感じないほどです)
ただ、踏み込めば猛烈な加速を発揮するかと思いますが、残念ながら試乗ではそれを体験できなかったのが今でも心残りです。
改良が続けれらているEJ20ですが、基本的には「どっかん」の気質が強いのでしょうね。
クラッチは確かに重いかもしれません。
この重さに慣れないと、渋滞時のみならず通常の街乗りの運転もかなりしんどいかと思います。
(GC8もかなり重いです。先日会社の先輩のシビックタイプR・EK9を運転したあとに、自分のGC8を運転した際には、ハンドルからペダル類がすべて「激重」に感じました。特にクラッチが重く、「こんなの運転できるか!」と思う程でした
。GDAやGVBは如何でしょうか?)。
GDBは、現在でも中古車市場ではかなり人気が高く、また残念ながら事故率も高いという実態から、車体価格・保険料率ともに破格であるという現状があります。
しかし、多くの人を魅了する高性能車である事は揺るぎないので、高価格を要するのはある意味「ステータス」とみなしても良いかもしれませんね。
こんにちは、試乗されたご感想ありがとうございます。大阪で集まるインプメンバーによくGDBを運転させていただける機会があるのですが、やっぱりクラッチは激重ですよね。
昔GDA買いに大阪スバルさんに行ったらGDB鷹目を試乗させてくれて嬉しかったのですが、クラッチは激重でした。
それからツインスクロールターボなのですがやっぱり3000回転以下は辛いですよね。GVBでなんとかマシになった感じでVABで漸く解消された感じです。
このどっかんターボを味わうと他の車には乗れないですよね。
こんにちは!少し質問してもよろしいでしょうか?
今はE12型ノートにのっているのですが、99万円でGDBのCを見つけてしまいました。本体や内装に傷は無いんですが、10万キロ走行していて、、、、やはり10万キロほど走っていると消耗品の交換以外になにか交換する部品などあるんでしょうか?
おはようございます。いえいえ大丈夫ですよ。(^^)
インプレッサで10万キロだと色々交換しなければならない場合があります。
クラッチの滑りの有無。滑っているようなら交換が必要。
ショックダンパーのヘタリ。社外品の車高調が入っているなら念の為オーバーホールした方が望ましい。
ディスクローターのエッジが立ってないか。角が明らかに削れて立っているなら交換が必要です。
エンジンヘッドのオイルのにじみ。ボンネットを開いてオイルのにじみがあればエンジンヘッドのガスケット交換が必要になります。気にならなければ交換しなくてもOKです。
後は、ステアリングブーツの破損の有無とか、LSDのオイル交換は出来ているのか等確認頂く必要があります。
その他、GDBは盗難されやすいので盗難対策も行ってくださいね。
こにちは、
聞きたいことはimpreza wrx stiのエンジンに対して。。
GDB A型とC型のエンジンが一緒ですか?違うですか?
基本的に同じEJ20型ですが、A型は非等長エキゾーストマニーホールドでトルクが確かC型よりも出てないはずです。
ありがとうございます!
ぜひ検討してみます!
素人の質問なんですが、インプSTIのC型とD型のボディは共通なんでしょうか?現在D型に乗ってるんですが、フロントフェンダーを破損させたため修理ではなく交換を考えています。ヤフオクを見るとC型のフロントフェンダーしか出ていないので迷っていました。
すいません、それはちょっとわからないです。ただプラットフォームは同じだと思うのでフェンダーなら互換性は高いと思うのですが。
市販品は基本的にエアロがC/D/Eで適合するので大丈夫では無いかなと思いますが、心配ならスバルの確か電話サポートがあったのでそちらに電話して確認してみると良いと思います。
http://store.shopping.yahoo.co.jp/autoparts-direct/32964687616867702.html?sc_e=slga_pla
スバルお客様センター
http://www.subaru.jp/faq/
こんにちは。
GDBでもスペックCの16インチ仕様車ですと、ブレーキはnotブレンボですよ。
極稀で希少なグレードですが。
スペックCはブレンボのブレーキキットではなかったとは。
あ、GDBスペックCでも17インチ仕様車だと普通にブレンボです。
ブレンボだと15インチホイールが履けなくなるのでnotブレンボなのです。
競技ベースですし、レギュレーションでキャリパー交換が不可のクラス用ですね。
こんばんは。初めてコメントさせて頂きます。
最後の写真に写っている鷹目STIはスペCですよね?そこでお伺いしたいのですが、装着しているフロントリップとホイールの名称を教えて下さい。
ホイールはヨコハマのものという所までは分かりますが、正式な名前が分かりません。自分もこの鷹目STIが欲しいなと思っています。
ヨコハマのホイールでしたらアドバン・レーシング RSかRS2にリムの形が似ていると思うのですが詳しいことはわからなくてすみません。
フロントはスプリッタ風ですよね、M’Sの製品が似ている感じはするのですが。
現在涙目の購入を検討している者です。
低走行車(5万km)で事故歴有のs203が300万円程度で売られているのですが、
相場からみてどのように思いますか?(玉数が少ないので比較できず…。)
ちなみに事故歴はあるのですが、走行には全く問題ないとのこと。(オカマ掘られたようです。)
stiから探してもいいのですが、巡りあわせでs203に出会ってしまい、とても悩んでおります…。
(stiと比べてしまうとかなり高額になってしまう。。。)
情報ありがとうございます、5万キロならエンジンに当りが出る頃合いと言われていたので距離的には問題ありませんが
涙目(GDB-C型)スペックCがだいたい中古相場150万円という事を考えると倍の価格になるので
事故歴ありですが純正のままでカスタムしていなければ250万円未満が妥当かもしれません、ただしボディカラーがWRXブルーなら300万円はギリギリありかも?
ほしいなら買うべきです。
確認事項としては5万キロだとブレーキパッド摩耗(ローターも)とダンパーの抜けとかパワステポンプ問題ないのかと後は前オーナーが豆にオイル交換していたかだけ確認が必要になると思います。
後は、タイヤに安物が入ってないか?摩耗してないか等も確認ください。
色々交換が必要がありそうな場合は値引き交渉頂いて、値引きしてもらった分は交換パーツに当てる形でいいと思います。
ありがとうございます。
色はホワイトでしたので、相場から見るとやはり少し高めなようですね。
値引きも交渉してみましたが、基本的に提示した価格でしか取引はしていないとのことでしたので、
今回は見送ることにしました。
自分の財力的にもかなり厳しい選択肢だったため、諦めがついてよかったです。
4年前の記事にも関わらず、丁寧にご返信いただきありがとうございました。
引き続き、もうちょっと手軽に購入できそうな涙目インプを探していきたいと思います!