試乗

リーフ(ZE1型)試乗レビュー 運転が下手な人も熟練したドライバーも役立つ驚きの技術を兼ね備えている

2018年式 日産リーフ(ZE1型)グレードG

試乗させて頂いたリーフ(ZE1型)のグレードG、バッテリー容量40kWh 前輪駆動方式 ドライブモードはECO/ノーマルの二種類。

リーフを運転して一番驚いたのは足(サスペンションセッテイング)

運転に慣れてない人には余り関心は無い説明だと思いますが、日産がすごく開発に拘っているなと感じたので一番最初に書かせて頂きました。

リーフはモーターがパワフルだけが売りの電気自動車だと想像していたのだが、初めて運転させてもらって一番最初にすごいなと思ったのはサスペンションのセッティング

オーナー(多種多様な自動車を所有する方)によってな何処がすごいの?と反論は頂戴するとはと思うのですが

色々車を運転させて頂いた中でもリーフ(ZE1型)のサスペンションは私見で恐縮ですがほんとに素晴らしいです。

今まで運転させてもらった車の中でリーフのサスペンションのセッティングと類似するのはクラウンHV

サスペンションセッティングがクラウンよりもリーフの減衰力は固めで次の特徴がありました

  1. 凸凹でもうねりくねったカーブや高速道路、いかなるシーンでも乗り心地が良い(キャビンが安定している)
  2. 高速コーナーでは(ボトム側は)粘る足
  3. 連続するカーブなどではロールはするが車内は至って快適
  4. 高速走行ではしっかりとタイヤが路面を捉えている感触が伝わる
  5. ブレーキング時かっくんかっくんしない
  6. バンプしっかり衝撃として伝わるが不快感は無い

足が素晴らしいと言うことはボディ剛性が良いのか?

日産公式「リーフ」ページにはその辺の説明はほぼありません。一言低重心でハンドリング性能が優れていると言う説明のみでした(ドライブポジションは高いです)。

推測ではありますが、リーフのサスペンションが素晴らしいのはサスが仕事をしているに尽きる?リーフのボディ剛性が想像以上に高いと言う事なのでしょうか

詳しい事がわからなくてすみません、何れにしてもリーフのサスペンションセッティングは異常に素晴らしいと思った次第です。

リーフの足が素晴らしいと一番感じやすいでこぼこ道を運転しているシーンです、車内が揺さぶられず乗車している人が安定して座っていられる点です。

凍結した峠でもスリップしない(魔法?)

サマータイヤで雪が降る六甲に登りました(わざとではありませんたまたま降雪してた)。

うっすら雪が積もって路面が凍結していてもブレーキは効くしアクセル踏んだときも空転しないしカーブ曲がっても滑らない何故なの?

試乗させてくれたオーナー様が是非プリウス同様に峠に持っていてインプレッションしてくださいと言うお申し出がありましたのでリーフを運転して六甲山へ行ってみたら山頂付近では雪が降っていて路面がうっすら凍結

六甲山を出発した地点では-2度だったのだが登り始めると-3度でうっすら雪が積もってます。

車が余り通らない車線はうっすら雪が積もって凍結してました。

うっすら凍結している路面を普通に時速30キロ~40キロ未満で流して運転できて、カーブも曲がれるしブレーキ踏むと止まる(ABSも発生しない)。なんだこの車はと思いました

これが実際の映像です。オーナーと一緒になんなんだこの車は!驚くばかり。

運転が苦手な人はもちろん熟練した人にもリーフは楽しめる技術がいっぱい

リーフには安全アシスト機能が沢山取り付けられていて、運転が苦手な人もリーフの運転なら好きになれると思います。

特にプロパイロット言う自動運転機能は運転が苦手な人でも慣れた人でも面白いなと思わせてくれます。

プロパイロットは日産側では高速道路で使う事を推奨しているが、一般的な道路でもプロパイロットは使え、普通に走ってカーブも認識して信号では停車するし前の車にも自動で追随してとてもおもしろい、プロパイロットの難点はハンドルが小刻みに左右に動いて最初は心配になりますが慣れればここちよくなります。

その他、自動ブレーキ誤発進抑制機能障害物検知アラート車両が左右の死角に接近した時にドアミラーにアラートが出る(ブラインドスポットモニタ)機能、それに自動車を真上から見る事ができるアラウンドビューモニターと極めつけは自動車庫入れ(プロパイロットパーキング)等、運転が苦手な人もリーフが安全にアシストしてくれる機能盛りだくさん

アラウンドビューモニターの写真

熟練した人にも運転してもらいたいリーフのコーナンリング特性

リーフで六甲山に登ったのだけど、ある程度無理をしてもタイヤが鳴かないと言う不思議な車でびっくりしました。

50プリウスで六甲山に登ろうとしたのだけど(大雨で通行止めで断念)途中のコーナーで少し無理な事をするとタイヤは無くしアンダー・オーバーステアが出る等、エコカーってやっぱり純正のままだと中速域のコーナーリングは苦しいと思いました。

しかしリーフは違った、低中速域のコーナーはそつなくこなすしタイヤも鳴かないしアンダー・オーバーも出ない

山から降りてくるときは撮影していませんが急な下りで急カーブ連続コーナーもそつなくこなしてくれました。

コーナーが楽しいと言うよりもリーフがそつなく曲がってくれていると言う感じです。制御されているのでしょうか?

リーフのコーナーリング性能は運転が苦手な人にも重宝する

コーナーリングの運動性が良いとお伝えしたのだけれど、どうもコンピューターによる制御されている感触が大きいので

運転が苦手な人でもきついカーブが連続する道路などでも苦痛を感じずに逆に楽しくドライブできると思います。

と言うのもリーフのコーナーリングの運動性がほんとに変わっていて、高速コーナー(スピードの出しすぎは駄目です)を除く想定内のカーブはハンドルを切ると勝手に車がカーブを認識して曲がってくれると言う感じなのです。

加速は超鋭いのだがタイヤは空転しない

これも不思議なんですよね~、FFの自動車は急加速したら必ずフロントタイヤが空転しますがリーフは全くしない。

そもそも凍結した峠でアクセルONにしても空転しないので、急加速でも空転しないのは当然と言えば当然なのだが。

料金所からノーマルモード(リーフのフルパワーモード)で0-80加速をやってみた動画です。まったくタイヤが空転しなくて安定して時速80キロまで加速してくれます。

加速がすごいので合流も非常に楽です

ノーマルモードが条件ですがリーフはほぼ400ccの中型バイク並みの加速力を持つので、運転が苦手な人でも慣れた人でも合流は非常に楽だなと感じると思います。

何故合流が楽なのかと言うと100キロ巡航している所に合流しようとした場合、100キロで走る車の前に簡単に出られるし、合流直前100キロで走る車と併走して余裕を持って後ろに入る事ができるからなんです。

100キロと言うとそれ未満の速度領域の合流もそつなくこなせるということになります。

自動車庫入れ(プロパイロットパーキング)の使い方

女性で車庫入れが苦手と言うドライバーも多いと思いますがプロパイロットパーキングを使えばボタン操作で楽に車庫入れ(縦列駐車も対応)かのうです。

プロパイロットパーキンを使うには、まずナビの左上のカメラボタンでアラウンドビューモニターに切り替えます。

車庫入れしたい場所側面ギリギリに車を寄せます。

リーフが「P」と認識する場所をタップします。(Pアイコンが表示されないと自動車庫入れはできません)

次に駐車開始をタップします。

次にATセレクトレバーの「P・AUTO」と書いているボタンを駐車が終わるまで押し続けるのみ

後は勝手にリーフが駐車完了まで全自動で運転してくれます。

リーフの弱点

冒頭褒めちぎったリーフですが、リーフのここが駄目だなと思った点を幾つかピックアップ致します。

充電:充電コスト自体は安いのだが、急速充電(約80%)時間30分で走れる距離がだいたい200km前後(航続距離は運転モードやヒーターエアコンに左右される)と長距離走る場合は充電スタンドを予めチェックしておく必要があるし充電の時間も長い。

充電スタンドは今後並ぶ必要が出てくる:意外とEVやPHV車が増えているので充電需要が増えている。

高速コーナーが弱い:普通に走る分は全然問題ありませんが意図した高速域でのブレーキングからコーナー進入時はオーバーが出やすい。

回生ブレーキによる初期制動が弱い:強く踏めばブレーキは効きますが、最初乗ったときはちょっと怖かったです。

ナビの変更ができない:3Gキャリアが標準装備で24時間オペレーターサポート対応のナビは専用タイプでサードパーティ製のナビへ交換する事ができない。

車両価格はまだ高い:日産の最新技術がふんだんに注ぎ込まれた車なので、車両価格が高いのは当然だけどバッテリー劣化の事を考えると販売価格ベースグレード320万円~は高いような気もする、セキュア(安全)面を含む価格を考慮すればどうなのでしょう同乗アシスタントを一人雇っているようなもので。

リーフの多機能を使いこなすには説明書必須:AlexaやGoogleアシスタントの様に声でいろんな多機能を操作できれば尚良いのですが、今のリーフはいろんなボタンを押さないと自動運転や車庫入れそれにe-PEDALやモードを変える事ができない、またボタンが何処にあってどの操作をしなければならないか等の順番もあって説明書無しではリーフを動かす事が難しい

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