先日18歳にしてGVBをご購入されたKさんと初めてお会いして、ワインディング道路の走り方を教えて欲しいと言うので色々アドバイスをさせて頂いたのですが、これだけは注意して欲しいと念押ししたのが"軽四のペースでコーナーには入るな"と言う点を念押しさせて頂いた次第です。(前に軽四が走っている場面を想定してのアドバイスです。)
何故軽四と同じペースでコーナーに入っては駄目なのでしょうか?それは軽四が軽(車重)いので圧倒的にコーナー速度が上だからなのです。ただ馬力が無いのが難点でワインディングの上り道はブレーキングやコーナー速度が有利でも上り勾配が急な上り道では2Lカーに直ぐに追いつかれてしまうわけです。逆に勾配が急な下りは逆にどのような軽四でも最強の走りをする事が出来ると言う訳です。
なのでその馬力面を補えばワインディングで最速を目指すことも容易になる訳です。そうなると軽四+ターボエンジンと言う選択となるのですが、走りを極めたいうってつけの車があるのでそれを紹介したいと思います。その車の名前はスズキのアルトワークスです。余談ですがダイハツのミラターボも早いですがこれは別ページで紹介したいと思います。
アルトワークスは1988年9月から1999年10月までの製造販売となります。さすがに88モデルは古過ぎるので少し丸みを帯びたHA12S/HA22S型(1998年10月発売)からのスペックを紹介したいと思います。
1998年10月以降発売HA12S/HA22S型スペック
HA12S/HA22S型グレード | ie | ワークスリミテッド | RS/Z |
サイズ全長×全幅×全高 | 3395×1475×1450mm | ← | ← |
4WDモデルは全高1445mm | ← | ← | |
ホイールベース | 2360mm | ← | ← |
フロントトレッド幅 | FFモデル1305mm | ← | ← |
4WDモデル1300mm | ← | ← | |
リアドレッド幅 | 1290mm | ← | ← |
車両重量 | 5MT、670kg | 5MT、690kg | 5MT、670kg |
3TA、680kg | 3TA、700kg | 4AT、680kg | |
4WD/5MT、720kg | 4WD/5MT、740kg | 4WD/5MT、720kg | |
4WD/3AT、730kg | 4WD/3AT、750kg | - | |
10モード/10・15モード燃費 | FF/5MT、22.5km/L | FF/5MT、22.5km/L | FF/5MT、20.5km/L |
FF/3AT、18.0km/L | FF/3AT、18.0km/L | FF/4AT、17.6km/L | |
4WD/5MT、21.0km/L | 4WD/5MT、21.0km/L | 4WD/5MT、20.0km/L | |
4WD/3AT、16.8km/L | 4WD/3AT、16.8km/L | - | |
フロントブレーキ | ベンチレーテッドディスクブレーキ | ← | ← |
リアブレーキ | ドラム式 | ← | ← |
フロントサスペンション | ストラット式コイルスプリング | ← | ← |
リアサスペンション | トレーリング・リンク式コイルスプリング | ← | ← |
タイヤサイズ | 155/55R14 69V | ← | ← |
エンジン | 形式F6A、水冷直列3気筒SOHC6バルブICターボ、排気量657cc、最大馬力60馬力/6000回転、最大トルク8.5kg.m/4000回転。 | ← | 形式K6A、水冷直列3気筒DOHC12バルブICターボ、排気量658cc、最大馬力64馬力/6500回転、最大トルク11.0kg.m/3500回転。 |
デザインの方は初代から比べると殆ど全く別の車の様な丸みを帯びたフォルムになっております。
狙い目はDOHC12バルブエンジンを採用するRS/Zで5MT車両が狙い目です。パワーウエイトレシオは車重670kgで最大64馬力で計算すると10.4kg/psとやや見劣りするもののワインディングでの勝負をコーナー重視と考えれば2Lスポーツで時速40km-60kmのコーナーが多い場所ならRS/Zは圧倒的に有利と考えます。上りは勾配にもよりますがワークスが登れない坂はないと思うので2速全開でなら勝算は十二分にあります。ましてや下りなら1.6Lから2Lスポーツはどの車もワークスには勝てないでしょう。
備考、ieとリミテッドに搭載されるエンジンはSOHCでシングルカムシャフトでどちらかと言うとトルクで持っていくタイプのエンジン単気筒エンジンによく採用されるシステムで回す走るには向いていないタイプです。
RSZの運転席とインパネ周りの写真です。さすがDOHCエンジン、8000回転からレッドゾーンでよく回るエンジンを搭載してる事を想像できます。
しかしながら、コーナーリング速度が早いと言うことは遠心力がドライバーに大きくかかります。なのでバケットシートはは必須です。純正のシートのままだとシートに体が固定されないと思われます。標準装着のシートはややホールド感はありそうなシートなのですがこれだとブレーキングの時におしりがずれたりコーナーリングの時体がずれる可能性があります。スパルコの規格落ちフルバケットシートなどでしたら安く手に入ると言うことでしたのでそれに交換してしまうのが良いかもしれません。
後は、車が古いのでダンパー類は交換した方が望ましいですが、車両が古いので車高調含めて余りパーツの販売がなかったです。軽四なのでカスタムパーツ結構安く手に入って良さそうだと思い紹介させて頂いたのですが少々期待はずれでした。何れにしても低燃費だし税金も安いしタイヤも純正なら14インチのものなので安く手に入りますしワインディングの練習にはもってこいの車だと言えます。