平成初期の頃かなり人気を博した日産のグロリア(丸目4灯Y33型)グラントゥーリスモシリーズをピックアップしたいと思います。この車はものすごく速いんです。当時初めて入社した会社の先輩がこのY33型グロリアグラントゥーリスモアルティマを購入し、この車で甲府へ一緒に出張に行く事になったのですが「ま~速いのなんの」。余り大きな声では言えませんが西名阪と東名阪を殆どリミッターカットが動作する速度で巡航走行してた次第です。その速さと安定感、リミッターカットで走行する領域で走っている感じが全くしない程安定している。減速してもすぐにまたリミッターカット領域の速度にすぐに達する事を助手席から目の当たりにしてとても感動した事を今でも昨日の事の様に思い出します。
Y32も同型フォルムを持つものもあるのですがエンジンが2.0リッターNAエンジンでY32型はそこそこ速いですがかなり古いですし個体も販売されていない可能性が高い。でも同じ丸目4灯でかっこいいデザインを持ちます。Y33型が製造販売されていた時期はかなり古く1995年から1999年まで販売されており既にセミクラッシックカーの領域となる車です。2015年現在でも結構走っている現車見かける事も多いので意外と現在の若い子にも好まれるデザインをしているものと思います。
補足、Y33型のセドリックグラントゥーリスモシリーズも存在するのですが姉妹モデルでスペックは殆ど同じです。異なる点は車種名が異なるのと販売店が異なります。
Y33型グロリアグラントゥーリスモシリーズ主要諸元表
- 全長x全幅x全高 4875×1765×1425mm
- ホイールベース 2800mm
- トレッド幅 フロント/リア 1500mm/1495mm
- 最小半径 5.5m
- 定員 5名
- 駆動方式 FR
- トランスミッション 4AT
- タンク容量 80L
- サスペンションフロント/リア ストラット式/マルチリンク式
- ブレーキ フロント/リア ベンチレーテッド共通
グラントゥーリスモ スペック
補足、グラントゥーリスモSグレード含む
- エンジン VG30E
- 種類 V型6気筒OHC
- 総排気量 2960cc
- 圧縮比 9.0
- 内径x行程 87.0x83.0mm
- 最高出力 118kW(160ps)/5200回転
- 最大トルク 248.1Nm(25.3kg.m)/3200回転
- 燃料供給装置 マルチポイントインジェクション
- 10・15モード燃費 8.5km/L
- 燃料 無鉛レギュラーガソリン
- 車重 1520kg
- 純正タイヤサイズ 215/55R16 91V
グラントゥーリスモSV スペック
- エンジン VQ30DE
- 種類 V型6気筒DOHC
- 総排気量 2987cc
- 圧縮比 10.0
- 内径x行程 93.0x73.3mm
- 最高出力 162kW(220ps)/6400回転
- 最大トルク 279.5Nm(28.5kg.m)/4400回転
- 燃料供給装置 マルチポイントインジェクション
- 10・15モード燃費 9.1km/L
- 燃料 無鉛プレミアムガソリンハイオク仕様
- 車重 1530kg
- 純正タイヤサイズ 215/55R16 91V
グラントゥーリスモアルティマ スペック
- エンジン VQ30DET
- 種類 V型6気筒DOHCターボ
- 総排気量 2987cc
- 圧縮比 9.0
- 内径x行程 93.0x73.3mm
- 最高出力 199kW(270ps)/6000回転
- 最大トルク 367.7Nm(37.5kg.m)/3600回転
- 燃料供給装置 マルチポイントインジェクション
- 10・15モード燃費 8.6km/L
- 燃料 無鉛プレミアムガソリンハイオク仕様
- 車重 1580kg
- 純正タイヤサイズ 215/55R16 91V
エクステリアとインテリア
Y33型丸目4灯グロリアグラントゥーリスモシリーズの定番カラーと言えばブラックなのですが、中古車で出回っているのはパールホワイトが多いです。パールホワイトはどちらかと言うと姉妹カーのセドリックの定番カラーと言う印象が強い。
Y33グロリアのグラントゥーリスモシリーズはインパクトの強い丸目4灯ヘッドライトフォルムを持つハードトップ。カラーリングがブラックのモデルだと若干またイメージがガラリと変わります。
重厚な感じはするのですが3.0リッターターボエンジンを搭載する車でも1580kgと言う車重です。実際には走りはとても軽快で安定的。
2015年の6月に大阪の第七岸壁で車高を落としたY33グロリアを見たのですが、仲間と思われるセルシオと一緒に停車していたのですが全然見劣りしないしレトロな車だなと言う印象は無く現代でも十二分にこのフォルムは通用します。
横から見るとノーズがかなり長いです。最小半径は5.5mなので小回りが効かないと言うことも無い。慣れれば運転しやすいと思います。
テールフォルムも特にリアスポイラーも何も取り付けなくても現代風のデザインでかっこいいです。
マフラーが当時は二本出しが少なくて確かクラウンも一本出しだったと記憶します。現代ではデュアルか二本出しが普通なのでこの点は少々古さを感じさせます。
日産車は直列6気筒が似合うのですが、V型6気筒エンジンが搭載されます。直列よりもV型の方がコンパクトになるのが利点。
ラゲッジスペースは至って普通。セカンドシートは倒す事が出来ません。
運転席です。ウッドパネルが採用されているのですがインパネがスポーティーでギャップがあります。
インパネは4眼レイアウトで、左右にある小さいメーターは燃料計と水温計、中央には左側にスピードメーターと右側にタコメーターが配置されます。
室内はとても広いです。私の身長は183cmあるのですが余裕で乗車出来ました。
セカンドシートももちろんとても広いです。ゲストをゆったり送迎する事が出来ます。
グロリアを買っても大丈夫なのか?
色々と細かい故障を持つものと覚悟して購入頂く必要はあると思います。しかしながら中古車両価格が安いので大排気量ターボ車を乗ってみたい方にはお勧めだと思います。それなりに風格もありますし乗っていて楽しいと思いますし、年代的にクラッシックカー領域になりつつあるモデルなので程度の良い車なら投資目的で所有するのもありではないでしょうか。日産の名車だったセドリックもグロリアも販売終了してしまっているのでその中でもグラントゥーリスモシリーズは値打ちが出るかもしれません。