自動車を買ってから日時が経過するに連れ「最近燃費が悪いような気がする」と思いがちに陥る事がある。もしも燃費が悪いなと思ったら記事に記載している項目を点検又は交換してみてください。
現代の自動車にはECUデーターから燃費履歴をマルチファンクションモニター等で確認できたりするのでこれも活用すると良いでしょう。
寒くなると暖気が長くなる
外気温が下がるとエンジンが冷えている時にエンジンが止まらないように&触媒の温度を上げる為に(排ガス浄化)ある程度温度が上昇するまでエンジン回転数を高く保ち規定の温度に達するまでだいたい2000回転前後の状態が続く。この影響で寒くなると距離の短い運転の燃費は夏場に比べると悪くなる傾向があり、このデーターがマルチファンクションモニター等で反映されるので燃費が悪いように感じることがある。
粗悪ガソリンを入れられている
混ぜものガソリンとも言うのですが、通常のガソリンに灯油を混ぜたりして税金分を浮かし利益率を上げる為のガソリンを販売しているガソリンスタンドもあります。
例えば朝日新聞の「灯油混ぜた不正ガソリンを販売 名古屋国税が追徴課税」。
もしくは私の記事「GVBは混ぜ物ハイオクだとノッキング多発する?」。
粗悪ガソリンを入れられると燃焼効率が悪くなるので燃費は悪くなります。
粗悪ガソリンなのかそうでないのか確認する方法はありません。目安としては少し値段は高いですが昭和シェル石油辺りで一度ガソリンを入れてみて下さい。燃費が改善されれば何時も入れているガソリンが粗悪ガソリンだと判断できると思います。
それから、NAエンジン(ターボ非搭載車両)の方でもガソリンタンクカバーの内側にこの様に無鉛プレミアムガソリンと指定されている場合はレギュラーガソリンを入れると燃費が悪くと思われるので、一度ハイオクを入れて燃費計測してみてください。
NAエンジンなのにハイオク指定なのはシリンダー内の圧縮率が高く発火点を高くしている為(高出力エンジン)。
ガソリンタンクカバーの裏側にこのように記載されています。
タイヤの空気圧が低い
タイヤの空気圧が低いと燃費が悪くなります。理由は転がり抵抗が増える為、発進時にエンジン負荷が高くなりガソリンを余計に必要とします。
また巡航時も必要以上に負荷がかかるので1リットルで走れる距離が短くなり燃費が伸びない。
ただ高速道路に入ってタイヤに熱が入る事で空気圧が上がり然程燃費が気にならない事もあるので、市街地を走る時に燃費が極端に悪い場合は空気圧をチェック。
タイヤの空気圧チェックは次の記事を御覧ください。
価格の安い電動エアコンプレッサとタイヤエアを図るエアゲージ タイヤメンテナンスに欠かせない必須キット
自分が運転するタイヤの空気圧指定値は運転席を開いた右下辺りにシールで貼り付けされているのでご確認頂けます。(指定空気圧+10キロパスカル程度入れればいい感じに燃費上がると思います。但し空気の入れすぎは駄目です。指定値をちょっと超えるくらいにしてください)
規定空気圧が機作されている場所のサンプル写真。
オイル交換とエレメント交換をしていない
エンジンオイルは長時間交換しないと汚れが多くなる且つ劣化してしまい本来のエンジン潤滑の枠割を果たさなくなり高フリクション(抵抗)の元。
普通車の場合トーヨータイヤ公式「オイル交換はなぜ必要なのですか?」を参照。
ターボ車の場合は「ターボ車のエンジンオイル交換時期とお勧めの種類について」を参照下さい。
オイルエレメントは循環するオイルの汚れを濾過するフォルターなのですが、せっかく新しいオイルを入れたのにオイルエレメントが汚れているとすぐにオイルが汚れてしましますので、オイルエレメントも可能であればオイル交換と同時にオイルエレメント交換も行ったほうが望ましい。
アライメントが狂っている
アライメントの記事を読んで頂ければわかりやすいと思うのですが、自動車は新車で買ってもホイールアライメントがずれている事があります。縁石にぶつけてもアライメントが狂ってしまう事もあると言われているので余りにも燃費が悪いような気がする場合は一度調べてもらって下さい。調べるだけなら10,000円~15,000円+消費税で調べる事ができると思います。
中古車の場合ハブベアリング
ホイールを取り付けるハブにベアリングが取り付けられているのですが基本的に消耗品ですので距離を走ると劣化し最悪故障に至ります。ハブベアリングは部品自体は安いらしいのですが取付工賃が高価ですのでタイヤ付近から異音がする状態で燃費が悪いなと思ったらハブベアリングを疑ってみて下さい。
中古車はプラグとO2センサーを交換する
基本的なメンテナンスはしっかりしているのにそれでも燃費が悪い場合は次のパーツを交換してみてはどうでしょうか。
- 点火プラグ
- O2センサー
- 触媒
- エアクリーナー
何時もエンジン回転数が低いままの状態で走っていると「かぶる」と言う言葉を聞いたことがあると思うのですが、エンジンの燃焼が正しく行われなくなるのです。昔の2ストロークエンジンは特に「かぶる」現象が顕著に出てたのですが、4サイクルエンジンはジワジワ「かぶる」現象が蓄積するので気が付きにくいと思われます。
エンジンが「かぶる」っているのかどうかはオートバックスとかイエローハットそれに自動車ディラーに相談して頂ければ点検して頂けると思います。
エアクリーナーは「かぶる」と関係ないのですがO2センサーを交換するのでお勧めです。
もしもエンジンが「かぶる」っていたら上の4点セット交換してみて下さい。
CVT車はマニュアルモードを使う
レヴォーグSTIスポーツ試乗の記事にも書いたのですが、CVTやAT車はある程度速度を得ると空走時にアイドリングの様な状態になります。
アイドリング=燃料を送る→燃費伸びない現象になります。
軽いエンジンブレーキ=燃料カット→燃費が伸びることになる。
こちらの「エコドライブ技術案内-燃料消費の少ない運転操作」4-減速時の運転操作を参照。オーバードライブOFFにしてエンジンブレーキを使用する事で燃料カット時間が増える事がグラフで表されている。
なので、マニュアルモードをどんどん多用してある程度エンジンブレーキを使うように走るように心がけると燃費は大幅に伸びると思います。
例えば前の信号が赤信号だったら、4速→3速→2速とシフトダウンするようにしてエンジンブレーキを使って停車に持っていく等。
マニュアルトランスミッションの人ももちろんクラッチ切って燃費稼ぐよりも高いギアでエンジンを繋いだままアクセルOFFが燃料カットされるので燃費伸びます。
太いタイヤ&ホイールインチアップ
特殊事例ですがタイヤの幅を太いサイズのものを装着とホイールをインチアップしている等の場合はバネ下の重量増となるので燃費は悪くなると思います。
タイヤももちろん重量を持つのでワイド幅のタイヤは重量増+路面との抵抗が増える。
ホイールもサイズが大きくなるので重量増となる。
バネ下の重量影響は4倍~15倍あると言われているので、燃費を良くしようと思うならタイヤとホイールサイズは純正サイズから変更しない方が望ましい。