発進が遅いと言うご質問が多数入る
スバルの2014年6月発売されたVM系「レヴォーグ」と2014年8月発売されたVA系「WRX」のエンジンルーム熱対策。
発進時にもっさりする感じは電子スロットルの遅延では無くエアインテークがエンジンルーム内の熱風を吸い込むのが原因の可能性が高い。
先日から電子スロットルの遅延について色々とご質問を受けたのですがどうも電子スロットル遅延では無いのでは無いかと最近になって漸く分かった。
レヴォーグとWRXのエンジンルームに熱が溜まり過ぎる問題があって、エアクリーナーへ吸い込むエンジンルームの熱風によってアクセルを踏んでもまったく吹け上がらない現象が最近顕著に出ます。
熱い空気を吸うと発進が遅くなる
インプレッサGVB型で和歌山で走り屋さんと走った時と似ているからなのです。
実はこの時エアクリーナーをBLITZのむき出しに変更していて、エアインテーク温度が真冬で外気温10度の時に図ると25度前後まで高くなってました。
因みに前を行く橙色のGVBのNBR仕様(基本スペックもこちらの方が高い事も要因している)はエアインテーク温度を図ってもらうと外気温とほぼ同じでした。(インプレッサむき出しエアークリーナーの吸気温度レポート)で検索してもらえればYOUTUBEでご覧いただけます。
エアインテークの温度が高いと発進時に影響するというのは有名な話で、これを電子スロットによる遅延と勘違いしている可能性が非常に高いです。
レヴォーグとWRXのエンジンルームは超熱い
インプレさGVB型のエンジンルームはそんなに熱は溜まらなかったのだが、2014年に発売されたレヴォーグとWRXのエンジンルームは異常に熱い。
こんなに熱くなるのに写真の様にエアインテークは外気を吸い込む場所が無い。エンジンルームのエアは何度あるのか図ったことは無いが、先日ハイビームを調節し直そうとバルブを触ると点灯もしてないのに激熱で軍手が入る程でした。
嘘だと思うなら水温計が中間くらいになるまで走ってエンジンルームを開いてどこでも良いので触ってみてください。どこも激熱で素手ではさわれない程です。
これはVA系です。レヴォーグも同じようにアッパーグリルとロアグリルからエンジンルームに外気が入るようにはなっていますが、熱は上に逃げるので熱がとても溜まるのです。
エンジンフードを開いてみると、インタークーラーのエアインテークはインタークーラーに密着するようにカバーが取り付けられていて熱が逃げない仕様。
エアクリーナー用のエアーインテークダクト。外気が直接入らない。アッパーグリルから上がってくる外気を吸い込むので走らないと冷たい空気を吸い込まない。これが出足がもたつく原因だと思います。
アッパーグリルにエアダクトの入り口を持っていけば、出足もたつきはなくなると思います。このままだとエンジンフード側にカバーはあるが、熱いエンジンルームのエアを吸い込むのは避けられない。
アッパーグリルはラジエターがあるのでダクト類など障害物は持って来られない。
最終的にこれを加工するしか無い。一番手軽なのはフォグ取り外し+アルミダクト加工。
ブレーキオイルタンクからオイルにじみ
2017年5月 偶然WRX-S4オーナーとお話する機会があって熱対策についてお話していたら、見せて頂いたS4もブレーキオイルタンクからブレーキオイルがにじみ出てました。
相当熱が高いと思われるのでレヴォーグ2.0オーナーも念の為確認した方が良いと思います。
対策方法は特殊アルミ遮熱材(遮熱シールなら何でもいい)と言うシールを見栄え気にせずブレーキオイルタンク全部に貼ってしまう。
エンジンルームの熱対策
これだけ熱いと発進時のエアインテークに熱風を吸い込む問題以外に、エンジン全体に良くないと思います。可能ならエンジンルームの熱対策した方が無難。
限られているけど幾つか熱対策出来るパーツをピックアップ。
VARISのクーリングボンネット。
ARISING-I / ARISING-II
http://varis.co.jp/varis/products/subaru/
価格は20万円前後(別途塗装可能)だけど可成りの熱対策になると思われる。
チャージスピード
http://www.chargespeed.com/subaru.htm
二箇所熱抜きが開けられているので少しはエンジンルームの熱が溜まるのを回避出来ると思われる。
フレッシュエア対策(冷えた空気を吸気させる方法)
エアロエンジンフードだけ交換は何処と無くアンバランスだし純正のボンネットを保管場所を確保するのも難しいので余り現実的ではない場合、アルミエアダクトホースを加工してフォグランプを取り外しして、みんカラS207オーナーの熱対策を参考にエアクリーナーボックスのレゾネーターチャンバーを加工してしまうのも有りです。
http://minkara.carview.co.jp/en/userid/750131/car/2112135/3858816/note.aspx
ホームセンター等で手軽に入手可能。エンジンフードから熱が逃げないが、エンジンルームの熱を直接吸い込まないメリットは大きいと思います。
スバルエクシーガのレゾネーターチャンバーをアルミダクトホースで加工している記事
http://minkara.carview.co.jp/en/userid/443004/car/382099/1027526/note.aspx
WRXシリーズしか適合品が無いのですが、このような遮熱板付きの剥き出しエアクリーナーキットも売ってます。ebayで購入可能。
VAB(WRX STI)型用 AEM 21-735WB Cold Air Intake
VAG(WRX S4)AEM 21-732C Cold Air Intake
上の遮熱板付きのエアクリーナー+フォグ交換用するときのカバーを取り外してしまうのも効果的だと思います。ネコが入らないようにホームセンターで販売しているメッシュの網を両面テープで貼り付けて蓋をするのも有りです。
写真はフォグ交換するときにカバーを外した写真。白く見えるのがレゾネーターチャンバーです。
プローバ コールドフローボックス
レゾネータチャンバーからエアインテークを設けて、なるべくフェンダー側の冷えた空気を吸うように工夫されている。
冬季はカバーを取り付けて雪の影響を受けないようにする工夫もされている。
ゼロスポーツ クールエアインテーク
GC8時代からある有名なパーツでこれを取り付ける事で水温100度を下回るほどの冷却効果があると聞いてます、本来の目的はグリル側からフレッシュエアをエアインテークに効率よく導く為のパーツ。
チャージスピード クーリングエアーシステム
バンパーを外す必要があるのだが、フレッシュエアどころかラムエア効果が期待できるエアインテークシステムがWRXとレヴォーグ用のものが間もなく発売。