これから又は既に教習所へ通っているドライバーさんが悩んでいる「車庫入れ / 列駐車 / 方向変換」の時に必ず使うテクニック「切り返し」の方法とそれに関連して重要な運転テクニック「幅寄せ」を動画を交えてわかりやすく説明しました。
切り返しとは
狭い車庫や曲がり角で、自動車が壁や障害物に当って曲がれない車庫入れできない時に(それ以上進むこともバックすることもできない状態)ギリギリのスペースに少しだけ自動車がなんとか動けるスペースを作る(マージン)為の操作。
まずは狭い車庫から自動車を出すシーンと同じく狭い車庫に車庫入れする動画で切り返す場面の動画を作成したので御覧ください。
切り返しは、行き詰まった時に(通れない)自動車の左右どちらにスペースを作らなければならないかを考えてからハンドルを適切な方向に切って前進又はバックして少しだけ車を幅寄せしてスペース(マージン)を作る。
例えばこれ以上前に通ることができないなら、右側に少し自動車を幅寄せすれば通れるスペースを作る事ができるので次の操作をします。
- フロントノーズギリギリの所で停車
- 後方の安全スペース(マージン)があるのかを確認
- 問題なければハンドルを「左に切って」バック
- 自動車は右側に少し幅寄せされるまでゆっくりバック
- 左フロントに少しでもスペースができたならバックを中止
- ハンドルを「右に切って」右後方に注意しながらゆっくり前進
上記のシーンで一番気をつけるべき点は、フロントのスペース(マージン)は少し作る程度にします。曲がれないならもう一度少し切り返し作業を繰り返す。
一度にフロントのスペース(マージン)を作ろうと沢山バックすると右側のリヤタイヤ付近のスペースが無くなって曲がれなくなるかぶつけてしまう。
狭い場所の車庫入れや方向変換の時はバックは最小限に留めフロントのスペースが少し確保できたら切り返し操作する。
理由はバック側の目視確認が困難の為、事故を避けるために目視しやすいフロントノーズ側で切り返して後ろのスペース(マージン)を十二分に確保。
この車庫入れ操作の場合、左後ろにスペースが無くなるのでここで一旦バックを止めて少しできたフロントノーズ側のスペースを使いハンドルを「左に切って」自動車を少しだけ右側に幅寄せする。
ハンドルを左に切って前に出たらバックするのですが必ずハンドルを今度は「右側に切る」ってバックしなければならない。
少しずつ自動車を右側に幅寄せすし、左後ろのスペース(マージン)を確保して車庫入れを完了させる事ができる。
幅寄せを習得しよう
切り返し運転で自動車の周りにスペース(マージン)を作るには幅寄せと言うテクニックを身につける必要があります。切り返し=スペース(マージン)を作る操作で幅寄せ技術が必要になる。
教習所へ通う方は勝手に練習できないので、イメージトレーニングして頂ければ身につきます。既に免許を持っていて幅寄せ技術を習得したい方は人や自動車が居ない場所を探して練習して下さい。
車全体で右側へ幅寄せの動画。要点は次の通りです。
- ハンドルを右いっぱいに切って
- フロントのスペース半分ぐらいまで前に出る(右サイド注意)
- 停車して今度はハンドルを左に切って
- フロントスペース一杯まで前に出て停車
- ハンドルを右いっぱいに切って
- 右後方と左サイドに注意しながらゆっくりバック
- ある程度リヤが右側に来たら停車
- ハンドルを真っ直ぐ又は左に切って微調整しながらバック
- 車を右側と真っ直ぐになるように調節しながらバックして
- 右側幅寄せ完了となる。
特に一回で決めなければならないと言うことは無い、自動車をぶつけたら大変なので何度も行っても良いです。
車内から右へ幅寄せする映像。
左へ幅寄せの解説です。
- ハンドルを左いっぱいに切って
- フロントのスペース半分ぐらいまで前に出る(左サイド注意)
- 停車して今度はハンドルを右に切ってなるべく車体を真っ直ぐに
- フロントスペース一杯まで前に出て停車
- ハンドルを左いっぱいに切って
- 左後方と右サイドに注意しながらゆっくりバック
- ある程度リヤが左側に来たら停車
- ハンドルを真っ直ぐ又は右に切って車体が真っ直ぐになるよう微調整しながらバック
- これを何度も繰り返し左側に寄せて操作完了
車内から見た映像。
まとめ
自動車の切り返し操作は基本的に通れない時に、ぶつかりそうな場所のスペースを確保する為の幅寄せだとお考え下さい。
例えばこの様にフロントマージンが少なく曲がろうと思っても内輪差で右のフェンダーが当たりそうになった時は、左側の少ないマージンの方へ自動車を幅寄せする事で通り抜ける事ができます。
上記のシーンであれば以下の繰り返し操作で少なくて1回の切り返しで通り抜けられると思います。
- ハンドルをそのままで少しバックして右側接触の所にスペースを作る
- 右側にある程度スペースができたらハンドルを少し左に切ってゆっくり進み
- フロントスペースを少し残してハンドルを右に思いっきり切ってゆっくりすすむ
- フロントが当たりそうになったら停車
- ハンドルを真っ直ぐに戻してゆっくり少しバック
- フロントスペースが開いたらまた右へハンドルを切ってゆっくり曲がる
ハンドルを左に回してゆっくりバックしフロントのスペースをちょっとでも作ったらバックを止めて右に切って進む事が大切。左側も同じ操作の繰り返し。
深く考えなくてもすぐに慣れるし何度も切り返しするのは狭い道では当たり前なので気にしなくて大丈夫です。