新車は必ず「ならし運転」して下さい
新車を購入したら一般的には「慣らし運転」が必要と言う人もいれば「慣らし運転は不要」と言う人もいます。
特にディーラの営業担当は慣らし運転は必要ないと言う。
一体本当はどちらのでしょうか?
まず結論から言うと慣らし運転は必要です(セダン ミニバン SUV スポーツ ワゴン ハイブリッド車 軽自動車含む全て)。
慣らし運転の目安は3000回転以下で1000km走る、1000km走ったら鉄粉がエンジンオイルに沢山混ざるので必ずエンジンオイルとオイルエレメントを交換して更に500km前後の距離を中速域(5000回転前後)でならし運転して終了と言う流れが望ましい。
車両下部です。このようにいろんなパーツが接合されていて、慣らし運転で走って馴染ませては増し締めしてあげないと(法定点検時に必要時増し締めやってくれます)危険を伴う事もある。
ベストカー引用 2018年6月26日号より
新車を買っていきなり全開があまり好ましくないのは現代でも同じ、ただ日常生活で使う範囲なら神経質になる必要は無い。
慣らし運転の必要性はメーカーによって異なる
ホンダやトヨタの公式ホームページには「慣らし運転は不要」としています。
トヨタ公式よくある質問(その他)「慣らし運転はした方がよいですか?」。
ホンダお客様相談センター「クルマの慣らし運転は必要ですか」。
但し、慣らし運転が必要無いとされているのは法定速度の範囲且つ一般的な安全運転している事を指します。
スバル車には取扱説明書(スバル取扱説明書ダウンロード)に次の通り明記されている。「1000kmまでの距離を目安にエンジンの回転数は4000回転以下」で慣らし運転すると記載されています。
何故慣らし運転必要ないと言っているのか?
メーカー側としては10年も20年も乗られると困るからだと一説にはありますが(買い替え促進)、トヨタやホンダのお客様センターの言う通りに基本的に法定速度の範囲内ならそれが慣らし運転になるからで法定速度を超える事基本的に無とした上で慣らし運転は必要ないとしている可能性が高い。
新車で買った状態だと金属やその他の接合部分やブッシュ類が馴染んでないので、それをジワジワ車両になじませて行かないと、後々異音となったり振動になったりエンジン不調を招くのが早まります。
特にエンジンはシリンダー内に鉄粉が出てオイルに混ざるので鉄粉が混ざった状態のオイルで高回転を回すとシリンダーに細かい傷が入り3万キロも走らないうちに新車時のエンジンパワーが失われる可能性もあります。
慣らし運転はしなくてもいいができればしたほうが良い
クラブロータスの慣らし運転の重要性ページを見ていただくと詳しく記載されています。
何故慣らしが必要なのか?結合や接触している金属部分が馴染むまではゆっくりジワジワなじませる事で自動車の劣化が遅くなり結果的に極端な不具合やパワー不足を感じなくなり、長く自動車を運用する事ができるようになると思います。
ただ意識しなくてもだいたい町中や高速道路を普通に流れに併せて走っている事で慣らし運転になります。
慣らし運転中のWRXです。これで普通に走っているので本当にごく普通に走ってもらう事で慣らし運転になります。
慣らし運転中に高回転回してしまった
慣らし運転中もしくはしなくて良いと言われてエンジン回転数高めで走ってしまった方は。
レブ当てるまで何時も高回転回していたなら話は別ですが、特に気にしなくて良いです。私のお友達も買ってきたばかりのCLAのAMGモデルをレースモードでビシバシ回してますが壊れていませんし壊れることは無いです。
極端に言うと新車でこんな走り方してはいけないと言うことです。ブレーキも馴染んでないので止まれない恐れもある。
小まめにオイル交換とオイルエレメント交換するように心がけて購入した新車を大切にしてあげてください。
それから今からでも良いのでエンジンを止める時はアフターアイドリング(市内走行なら不要。高速道路とか峠走ったら2~3分程度アイドリングしてオイルを循環させて冷やす)してエンジンと各部パーツの熱を下げてからエンジン停止するようにして下さい。エンジンに優しので。
もしもタコメーターが無かったら
慣らし運転の目安とするエンジン回転数を見るタコメーターがない場合。OBD2ソケットに取り付けてスマートフォンにエンジン回転数を表示させるアプリもありますしOBD2に取り付けるタコメーターを設置する事ができます。
しかしながらタコメーターが無くとも、普通に一般道路の走行車線を流れに乗って走っていたら慣らし運転になるし3000回転をほぼ超える事はないので安心してください。
この動画もならし運転中です。前を走る軽自動車や他の車の流れに乗っていると3000回転を超える事はまず無いと思います。
補足、タコメーターのない自動車で慣らし運転する場合は次の事を気をつけて下さい。
- 制限速度100km/hの高速自動車道路は約時速80km/h程度に抑えて下さい。大型トラックがリミッターついているのでだいたいそれくらいの速度で走っているので追走すると良いでしょう。
- 山道はなるべく走らない。
- 山道を通る場合は上りは時速30km/h前後までに抑える。アクセルを踏まない。
- 山道の下りはエンジンブレーキはなるべく使わない。(慣らし運転中のみ)
- 急加速しない(普通に加速)
- 回転数が上がるシフトダウンはしない